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ISSと「きぼう」日本実験棟

「きぼう」日本実験棟の構成 −船外パレット−

1. 概要
船外パレットは、船外実験ペイロードや船外実験プラットフォームシステム機器などを搭載し、船外実験プラットフォームへの補給および船外実験プラットフォームからの回収を行う「きぼう」日本実験棟の構成要素です。国際宇宙ステーション(ISS)へはスペースシャトルに搭載して運搬され、船外実験プラットフォームに取り付けられた状態で運用されます。船外実験プラットフォームに取り付けられた後、船外パレットに搭載されている実験ペイロードは、ロボットアームにより取り外され、船外実験プラットフォームへ取り付けられます。
また、実験が終了したペイロードは、ロボットアームにより船外実験プラットフォームから取り外され、船外パレットへ取り付けられた後、スペースシャトルに搭載されて地上に回収されます。

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船外パレット
 


2. システム構成
船外パレットは、主に構造系、機構系、電力系、通信制御系および熱制御系の5つのサブシステムから構成されています。

(1)構造系
船外パレットの構造は、スペースシャトルによる打上げ/回収及び軌道上荷重条件を考慮して設計されています。スペースシャトルに搭載するために必要な5点の取付部を有し、船外実験ペイロードの搭載性向上のため、主構体は格子状のパネル/フレームにより構成されており、最大500kgの船外実験ペイロードを3個搭載することが可能です。

(2)機構系
船外パレットには、スペースシャトルによる打上げ/回収時に船外実験ペイロードを固定するとともに、軌道上ではロボットアームとの協調動作により船外実験ペイロードの取付・取外を行うペイロード取付機構(Payload Attachment Mechanism: PAM)が装備されています。また、このペイロード取付機構には電気コネクタが装備されており、船外実験ペイロードへ保温用ヒータ電力を供給することが可能です。

(3)電力系
船外実験プラットフォームより120Vdcを受電し、電力分配制御装置(PCU : Power Control Unit)を通して、最大1kWの電力をシステム機器および各船外実験ペイロードに配電しています。

(4)通信制御系
船内実験室の制御装置の管理の下で、制御電子装置(ECU : Electronic Control Unit)により、船外パレットの状態監視、電力制御、ペイロード取付機構の駆動制御および実験ペイロードを含め機器のヒータによる保温制御を行います。

(5)熱制御系
船外パレットは、全体を多層断熱材(MLI : Multi Layer Insulation)で覆うことで、低温環境下での放熱による温度の低下を防いでいます。機器の許容温度を満足できないシステム機器および船外実験ペイロードに対しては、ヒータによる保温が可能です。

3. 船外パレットの主要仕様
項目船外パレット
外形フレーム型
4.9m
高さ 2.2m(実験ペイロード含む)
長さ4.2m
乾燥重量1.2t
搭載実験ラック船外実験装置3個
電力最大 1.0kw 120V (直流)
熱制御方式ヒーター、断熱材
環境制御性能無し
寿命10年以上


最終更新日:2003年8月26日

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