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琉球新報ニュース
更新 2004年9月10日 金 10:32

沖縄かりゆしFC全選手が今季で退団 加藤監督も辞任


 沖縄かりゆしFC(與那嶺茂社長)の全選手27人が今季限りで退団することが9日、明らかになった。同時に加藤久GM兼監督も辞任することが決まった。選手と加藤監督は13日午後、那覇市内で記者会見を行う。同チームは2002年12月にも、当時の選手21人が「クラブとの方針の違い」などを理由に退団している。與那嶺社長は「来季以降もチームは存続させる」としているが、“沖縄からJリーグへ”の夢は後退を余儀なくされそうだ。

 かりゆしFCは今年5月、メーンスポンサーの株式会社かりゆし(平良朝敬代表取締役)が「本業に専念する」との理由で本年度限りでの撤退を発表。それを埋める来季以降の大口スポンサーはいまだ確定していない状態。

 主将の松原良香選手は「われわれ選手はある覚悟を持ってここに入団した。その大前提である『Jを目指す』ことが、(かりゆしのスポンサー撤退で)崩れた」と話し、5月以降、選手に対し何の説明も行ってこなかったチーム側への不信感も退団の背景にあるようだ。

 加藤監督は文書でコメントを発表。「地域貢献と青少年育成というこのクラブの理念に共感し、意を決して沖縄に来たが、企業の論理が前面に出た形で、結果的に、地域や子どもたちの将来の夢を壊してしまったことは残念」「(私を信頼して集まってくれた)選手には大変申し訳ない」などとしている。

 かりゆしFCは2季連続優勝している九州リーグで現在、4試合を残し首位に勝ち点3差の2位。18、19日には県総合運動公園陸上競技場でホームゲームも控えるが、松原主将は「最後まで優勝目指して戦う」と言う。

 県サッカー協会の赤嶺清仁理事長は「せっかくJFL入りを狙えるところまで築き上げてきたのに、選手の退団は本当に残念だ」と話した。


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