(8/31)羽生の先制点を守りきる・アマの日本が頂点へ
 サッカー男子の日本が決勝でウクライナを下し、ついに頂点へ。澄み渡った北京工人体育場の夜空に、歓喜の声が響いた。

 前半10分すぎ、縦パスを受けたMF羽生(筑波大)が右足を振り抜き、左隅へ先制ゴールを決めた。その後、体格で勝る相手に攻め込まれる場面が増えたが、GK高原(愛知学院大)の好守と、統率の取れた守備で、最後までゴールを許さなかった。

 ユニバーシアードといっても、強国はプロ選手を含むチーム編成。その中で、純粋なアマチュアの日本の大学選抜が優勝した。もちろん、それだけの準備はしてきた。1月にインド、3月末にイタリアへ渡り、国際試合を経験。5月の東アジア大会で金メダルを得ると、今大会に向け、7月末には北京市近郊で練習試合を行った。

 予想されたこととはいえ、厳しい戦いの連続だった。「背が高くて、足の速いFWなんて、みんなプロに行っちゃったよ」。滝井監督が苦笑いしながら話したことがある。「その分、残った選手は反骨心と集中力がある」とも。そんな“学生戦士”たちが、最高の結果をつかみとった。

〔共同〕


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