高島礼子、陽炎3で「春満開」

 和服の似合う、しっとりタイプの美人。出演中の日本酒のCMが、そんなイメージを与えるのが女優の高島礼子(32)だ。
 
 実際の彼女はA級ライセンスを持つ車好き。高卒後、横浜市内で自動車関連の会社に3年間働いたこともある。

 公開中の映画「陽炎3」(配給・松竹)で、昨年の「陽炎2」に続き、女博徒・不知火おりんを演じている。「今やっと、女優をやってきてよかった、一生続けたいと思い始めているところ。作品ごとに個性的な役をもらっているし、何年やっても頂点がない世界だと思うんです」

 この1、2年は休みもなく「映画にテレビに」と女優としての充実期を迎えているようだ。

 168センチの長身を生かし、モデルの仕事から芸能界入りしたが、役がつくようになったのは、25歳の時に出演した「暴れん坊将軍」の女お庭番から。「撮影所が京都だったでしょう。新人からベテランまで大勢の役者さん、スタッフがいて…、あそこは勉強になりましたねえ」。以前は、知名度が低いことを理由にオーディションで落とされたこともあったという。

 そんな20代後半に耐えたのがよかったのか、三十路を過ぎて、名も実もある女優になった。7本目の映画「陽炎3」では、ずぶ濡れになってのアクション、菩薩の刺青を背負ってのドッキリシーンと、縦横無尽の活躍だ。

 「前回に比べ、この道で生きていく、という情の部分を演じられたと思います。ただ、その部分は演じすぎてもだめ。何気なくやるようにしました」

 所属する太田プロは山田邦子や猿岩石らのお笑いタレントを多数抱える。同プロの片岡鶴太郎が、お笑いから役者に路線を変える際、その演技部門の一人となった。「事務所っていうのは、どこに移っても不満が出るものですが、太田プロに関してはそれを聞かなかった。私のようなキャラクターがいなかったから売り出してくれたんですよ」

 素直に、等身大の自分を見せてくれる。その恋愛観も、「かっこいい人がいても、そこで終わっちゃう。冷めてる部分があって、振られちゃうことが多いんですよ。自然消滅になっちゃう…。去る者は追わない主義です」。

 恋愛には、淡泊にならず、芸の肥やしにしてもらいたいものだ。

(谷内誠)



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