上流は急峻な山間を蛇行しながら支流を集め、河床には礫なども見受けられる。可部地先は一転して平野が広がっており、以前は田園地帯であったものが、現在は宅地化が進行している。
河川敷は親水公園やゴルフ場として整備されており、市民の憩いの場になっている。豊富かつ良好な水質を維持している表流水は、広島市を中心とする地域の水道水源として人々のくらしを支えている。
初夏には鮎釣りが解禁となり、多くの愛好家が訪れる。また、毎年8月には、住民による「太田川イカダ下り」のイベントが行われている。
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玖村観測点での平水流量は40m3/秒と中国地方有数の河川流量を維持している。この水量に支えられて、水質も良好で、環境基準A類型を満たしている。
現在の広島平野をかたちづくったものは、太田川の氾濫の繰り返しだった。しかし、昭和47年に太田川放水路が整備されてからは、目立った洪水被害は発生していない。
地元住民による清掃活動が行われているほか、流域の小学校では太田川をとりあげた環境学習が行われている。
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