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中国人女性“沖縄の無人島購入” 島の5割程度を所有、SNS投稿で話題に 伊是名村・屋那覇島


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屋那覇島の土地を購入したとする中国人女性がSNSに投稿した動画(画像の一部を加工)

 【北京共同】中国人の30代女性が11日までに交流サイト(SNS)で「日本の無人島を買った」と投稿し、中国で「領土が増えた」などと注目を集めた。投稿によると沖縄本島北方の無人島、屋那覇島。中国メディアに対し、親族の会社名義で島の土地を購入したと説明しており、登記上の所有権移転の記録と一致している。

 登記によると島の一部は2021年2月から東京の中国ビジネスコンサルティング会社が所有。島がある伊是名村役場によると島全体を占有したわけではなく、所有しているのは5割程度。島は私有地と村有地が混在し、砂浜の大部分は村有。島は一般客らの釣り場やキャンプ地となってきた。

 「あれが私が買った島です」。女性は今年1月末、「初上陸」の様子を写した動画を投稿した。海上タクシーで送迎した近くの別の島の住民によると、女性2人で訪れて海や島を撮影し、数時間滞在した。

 それ以前の投稿動画にはコンサル会社宛ての封書も映っていた。この登記上の所有者と同名の会社は公式サイトで「屋那覇島を取得」「リゾート開発計画を進めております」としている。取材に対し今月10日、数日中に見解を示すと回答した。

 関係者や登記によると、この土地では以前養殖事業が計画されたものの事業者が断念。担保不動産として競売開始が決定されたこともあり、所有者が移転してきた。

 個人が土地所有できない中国のSNSでは、“島の所有”をうらやむ声の他、「中国領土が拡張した」「釣魚島(中国が領有権を主張する尖閣諸島の中国名)も買おう」などのコメントも見られた。