JR東海は21日、ICカード「TOICA」のさらなる利便性向上を図るため、利用エリアを拡大すると発表した。2025年春に東海道本線大垣~美濃赤坂間の2駅と飯田線豊川~本長篠間の13駅、2025年秋に身延線鰍沢口~甲府間の14駅でサービス開始を予定している。

  • 東海道本線大垣~美濃赤坂間の普通列車

「TOICA」は2006年の導入以来、利用エリアの拡大と電子マネーサービスの導入等に取り組んできた。現在は東海道本線熱海~米原間をはじめ、御殿場線国府津~沼津間、武豊線大府~武豊間、中央本線中津川~名古屋間、関西本線名古屋~亀山間、高山本線岐阜~美濃太田間、太多線美濃太田~多治見間などで利用可能。愛知環状鉄道の岡崎~高蔵寺間も「TOICA」の利用エリアに含まれる。

東海道本線の支線である大垣~美濃赤坂間はこれまで「TOICA」に対応していなかったが、利用エリア拡大にともない、2025年春から荒尾駅と美濃赤坂駅でも「TOICA」を利用できる予定に。飯田線は現在、豊橋~豊川間の各駅のみ「TOICA」対応だが、2025年春から利用エリアが拡大され、三河一宮駅から本長篠駅までの各駅でも「TOICA」を利用できる予定となった。

  • 飯田線の一部列車が発着する新城駅も、2025年春から「TOICA」利用エリアに

身延線は現在、富士~西富士宮間の各駅のみ「TOICA」対応だが、2025年秋以降、鰍沢口駅から甲府駅までの各駅で「TOICA」を利用できる予定だという。ただし、西富士宮~鰍沢口間の途中駅は引き続き「TOICA」非対応のため、同区間は利用不可。エリア内とエリア外にまたがり、かつ定期区間外を乗車する場合、あらかじめ全乗車区間のきっぷを購入する必要がある。

新たに利用エリアとなる3路線29駅では、新たに「TOICA」対応の改札機を設置する予定。「今後も更なるTOICA利用エリアの拡大に取り組んでいきます。詳細については、決まり次第、お知らせします」とJR東海は発表している。