概要
包茎とは、男性の性器の先(亀頭)が皮膚(包皮)で覆われた状態のことを差します。このうち、包皮の口が狭いためにめくれず、亀頭を露出できないものを真性包茎、包皮をめくって亀頭を露出できるものを仮性包茎といいます。
真性包茎の方が、包皮を無理に引っ張って亀頭を出そうとすると、狭い包皮の口でその根元が締め付けられ、亀頭がひどく腫れてしまい、包皮に覆われた元の状態に戻せなくなることがあります。これが嵌頓包茎です。仮性包茎の方でも、包皮の口がやや狭い場合、包皮をめくったまま放置することで嵌頓包茎が起こり得ます。嵌頓包茎をきたした場合、なるべく速やかに整復する(元に戻す)必要があるため、至急に医療機関を受診することが勧められます。
原因
包皮が無理にめくられ、狭い包皮の口で亀頭の根元が締め付けられることで、血流が妨げられることが原因です。その結果、亀頭がむくんで大きく腫れてしまい、包皮に覆われた元の状態に戻すことが困難となります。
生まれたばかりの男児では、ほぼ100%が真性包茎であり、その頻度は年齢が上がるにしたがって低くなります。若年者が自分自身で、もしくは乳幼児の場合にはしばしば保護者が包皮をめくり、その後に元に戻すことができず、嵌頓包茎の状態となることがしばしばあります。包皮をめくった状態での勃起が、嵌頓包茎の誘因となることもあります。
症状
嵌頓包茎となると、亀頭とその周囲(嵌頓している部分)の包皮に腫れと痛みが生じ、これらの症状が持続します。このような症状を認めた場合には、至急に医療機関を受診する必要があります。
検査・診断
問診と身体診察によって診断します。狭い包皮の口で亀頭の根元が締め付けられ、亀頭とその周囲の包皮が腫れている状態をみることで、通常診断は容易です。検査は特に必要ありません。
治療
なるべく速やかにめくられた包皮を元に戻し、血流の妨げを解除することが必要です。第一に、用手的な整復(手を使って元に戻すこと)が試みられます。腫れがひどい場合には、はじめにガーゼなどを亀頭部に巻いて圧迫し、むくみを引かせた後に、亀頭を包皮の中に押し込むようにします。一度狭い包皮の口を越えて亀頭が中に入ると、その後は自然に腫れが引いていきます。
用手的な整復ができない場合には、手術が検討されます。性器の背側(上側)で包皮の口を縦に切開し、血流の妨げを解除することで、包皮を元に戻すことが可能となります(背面切開術)。緊急的に手術を必要としない場合でも、根本的な治療として、時期を改めて手術が行われることがあります。包皮の皮膚を環状に切除して全周を縫い合わせる手術(環状切除術)が検討されます。
医師の方へ
「嵌頓包茎」を登録すると、新着の情報をお知らせします
関連の医療相談が3件あります
カントン包茎の疑いてか、多分それ、
高一にもなって真性包茎です。剥けた事が1度もなく若干心配です。無理して剥くことは、できるけど、多分カントン包茎だと思います。これは、治るものなのでしょうか、?やっぱり手術が必要なものなんでしょうか?最近女性化乳房が発症しているので二時成長がどうなのか分かりません。 手術は、嫌です。これは、今悩む問題なのでしょうか?適切な回答をお願いします。
息子の包茎治療について
まだよく小児科通いをしていた小さい頃に、真性包茎かもと言われたことはあります。でも、成長とともに治るかもしれない、手で皮を引っ張るように言われました。昔は何度かやっていましたが続かず、そのうち治るだろうと思ってました。本当かどうかハッキリしないし、思春期なのと母子家庭なので本人に確認もできてないんですが、パソコン(共用)で包茎について検索していた痕跡を見つけました。まだ治ってなかったんだと思って、悪いことをしたなと思うんですが、小児科の先生が言う大きくなったら治るというのは何歳位までのことをいうんでしょうか。もう高校生ですので様子を観ても治らないのであれば、手術するしか方法はないんでしょうか。このままだと何か体に悪い事、例えば癌になるとかそういうことはありますか?どうやって病院に連れて行ったらよいかも悩みます。
おしっこを嫌がります
おしっこをするときに、いつも泣くのでよく見たら、おちんちんの先が赤くなっていて、病院を受診しました。先生が、子どもはみんな包茎だから、よくあると言っていました。軟膏を処方されて、お風呂で良く洗って、上がったら先端に薬をつけて、皮を動かして、軟膏を伸ばすように説明されました。ケアは言われたようにやっていますが、最近おしっこをするのを嫌がり、かなり我慢しているみたいです。おしっこを我慢するのはあまり良くないように思いますが、大丈夫でしょうか?亀頭包皮炎をおこさないためには、包茎を治療すれば良いのでしょうか?包茎の治療はどのような治療になりますか?教えて下さい。
※医療相談は、月額432円(消費税込)で提供しております。有料会員登録で月に何度でも相談可能です。