アラブ王族による英紙買収、政府が阻止へ 「報道の自由を売るな」

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スーパーでも売られている英紙デーリー・テレグラフ=ロンドンで2024年1月20日、ロイター
スーパーでも売られている英紙デーリー・テレグラフ=ロンドンで2024年1月20日、ロイター

 アラブ首長国連邦(UAE)の王族らが英保守系有力紙「デーリー・テレグラフ」を発行するテレグラフ・メディア・グループの買収に乗り出し、英政府がこれを阻止する動きに出ている。UAEでは自由な報道が制限されており、権威主義的な外国のグループに新聞社を売るべきではないとの声が高まっている。

 デーリー・テレグラフは1855年創刊と歴史が古く、タイムズやガーディアンと並ぶ英国の伝統ある有力紙の一つ。保守党に近いことで知られ、かつてはジョンソン元首相も記者として働いていた。日曜版のサンデー・テレグラフは姉妹紙。

 英メディアによると、UAEと米国の投資会社による合弁投資会社「レッドバードIMI」は昨年11月、テレグラフ側の巨額負債を返済するかわりに経営権を取得することで合意した。買収額は6億ポンド(約1130億円)に上り、正式な買収計画が進行中と報じられている。この合弁投資会社は、UAE副大統領兼副首相で、サッカーのイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・シティーのオーナーでもある王族のマンスール氏…

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