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阿波野青畝が創刊した俳誌「かつらぎ」が今年90周年となった。青畝は水原秋桜子、山口誓子、高野素十とともに高浜虚子門下の「4S」と呼ばれ注目された。<葛城の山懐に寝釈迦かな>はよく知られた代表句だが、<山又山山桜又山桜>など機知にとんだ句でも知られた。その後、実直な写生主義を確立した森田峠を経て、海外生活の長い森田純一郎が三代目の主宰となり、歴史と海外俳句の新しさを併せ持った俳誌として注目されている。
今月1日、青畝の生地の高取町のある奈良は、これも100年を超える歴史のある奈良ホテルで「創刊90周年記念大会」が開かれた。茨木和生、宇多喜代子ら関西在住の俳人をはじめ、能村研三、片山由美子ら関東からも多くの俳人が参加した。純一郎はこの日に合わせ句集『祖国』(本阿弥書店)を刊行した。「奈良は心の故郷。奈良ホテルには虚子も泊まっている。明日は高取の墓参もかね大型吟行をする。写生は心の純度につながる」…
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