イタリア、一帯一路離脱後も対中関係の改善可能=首相

イタリア、一帯一路離脱後も対中関係の改善可能=首相
 12月7日、イタリアのメローニ首相(写真)は、記者団に対し、同国は中国の巨大経済圏構想「一帯一路」からの離脱後も中国との貿易および経済面の関係を改善できるとの見解を示した。写真はセルビアのベオグラードで3日撮影(2023年 ロイター/Zorana Jevtic)
[ローマ 7日 ロイター] - イタリアのメローニ首相は7日、記者団に対し、同国は中国の巨大経済圏構想「一帯一路」からの離脱後も中国との貿易および経済面の関係を改善できるとの見解を示した。
メローニ氏は、イタリアが一帯一路からの離脱を中国に正式通知したことについて初めて公式に言及。「われわれは貿易、経済に関する中国との協力関係を改善すべきだと思う」と述べた。
一方同氏は一帯一路について「期待されていたほどの成果を生み出さなかった」と語った。
イタリアは2019年、当時のコンテ政権が貿易面の恩恵を期待して、西側主要国として初めて一帯一路に参加。重要な技術やインフラを中国が支配する事態を招く恐れがあるとする米国の警告を無視する格好となった。だが統計では、恩恵を受けたのは主に中国企業の方だったことが示されている。
メローニ氏は昨年の首相就任時に一帯一路から離脱する意向を示していた。
イタリア政府筋は6日、同国政府が来年3月に期限を迎える一帯一路への参加合意を更新しないと中国政府に伝えたことを明らかにした。
ただイタリアは中国との戦略的関係の維持を目指しており、タヤーニ副首相兼外務・国際協力相が9月に北京を訪問。マッタレッラ大統領も来年に中国を訪れる予定だ。
メローニ氏も北京を訪問する意向だが、具体的な日程は決まっていない。

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