ネットフリックスCEO退任、第4四半期の新規会員は予想上回る

ネットフリックス、ヘイスティングス氏がCEO退任 執行会長に
 米動画配信サービス大手ネットフリックスの共同創業者、リード・ヘイスティングス氏は1月19日、最高経営責任者(CEO)を退くと発表した。2021年10月、ビバリーヒルズで撮影(2023年 ロイター/David Swanson)
[ロサンゼルス 19日 ロイター] - 米動画配信サービス大手ネットフリックスの共同創業者、リード・ヘイスティングス氏は19日、最高経営責任者(CEO)を退くと発表した。同日付で執行会長に就任した。
長年のパートナーであるテッド・サランドスは共同CEOにとどまり、グレッグ・ピーターズ最高執行責任者(COO)が新たに共同CEOに就いた。取締役会による10年にわたる後継者育成計画の集大成となる。ピーターズ、サランドス両氏はネットフリックスの事業が厳しい状況にある中、2020年7月に昇格していた。
過去1年間で約38%下落した同社の株価は、引け後の時間外取引で6.1%上昇し335.05ドルを付けた。22年第4・四半期の決算発表で新規契約者数が市場予想を上回ったことも好感された。昨年は上半期の契約者数が減少に転じたことが株安要因となった。
第4・四半期の新規契約者数は766万人と、市場予想の457万人を上回った。英王室のドキュメンタリー「ハリー&メーガン」やアダムス・ファミリーの長女、ウェンズデーを主人公にした「ウェンズデー」の配信が寄与した。
世界の契約者数は12月末時点で2億3100万人となった。
純利益は5500万ドル(1株当たり0.12ドル)で前年同期の6億0700万ドル(同1.33ドル)から減少。1株利益はリフィニティブがまとめたアナリスト予想の0.45ドルを下回った。売上高は1.9%増の78億5000万ドルで、予想と一致した。
1─3月期については契約者数の小幅増を見込む。新たな収入源が寄与し、売上高は4%増加するとの見通しを示した。
同社は株主に宛てた書簡で「22年は厳しい一年で、多難なスタートだったがいい形で締めくくれた。われわれは増収率を加速する道が開けていると確信している」とした。
成長を再加速させるために同社は昨年11月に12カ国で廉価な広告付きプランを導入。複数の利用者によるアカウント共有の防止策を取る方針も示した。
ピーターズ新CEOは、アカウントを共有して料金を払っていない利用者を有料契約者にするための措置を今四半期に打ち出すと表明。値上げと同様に当初は解約が増えても、収入拡大によって回収できると語った。

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