ハンガリー中銀が追加利下げ、過去最低の4.5%に

[ブダペスト 28日 ロイター] - ハンガリー国立銀行(中央銀行)は28日、政策金利 を25ベーシスポイント(bp)引き下げ、過去最低水準となる4.5%とした。
インフレが過去38年以来の低水準で推移する一方で、第1・四半期の成長率が予想を上回るなど良い兆しもあるなか、中銀は10カ月連続の利下げに動いた。25bpの利下げはロイターが調査したアナリスト予想通りだった。
連続利下げの効果を促進するために中銀は21億ドル規模の中小企業向け融資制度を公表したばかり。オルバン首相は景気を浮揚するためにさらなる対策を打つ可能性を示している。
しかし昨年の8月からの合計2.5%ポイントの利下げにも関わらず、銀行貸し出しは依然低迷している。同国の銀行税率が欧州連合(EU)内で最高水準であることや、多額の貸し倒れを背景に、金融機関は金融危機後に不動産バブルが崩壊してから一貫して貸し出しを減らしてきた。
今後の政策金利の見通しについては、アナリストは3.75─4.00%で底を打つと見ているが、先物金利は政策金利が3.5%になるまで4回の利下げを織り込んでいる。
バークレイズはリサーチノートの中で、「中銀は9月末に金利が3.5%になるまで毎月25bp金利を引き下げるというわれわれの予想を維持する。インフレは目標を大幅に下回っており、実質金利は高いままだ」と述べている。
4月にインフレ率は1.7%と、38年ぶりの低水準となった。一方、第1・四半期の国内総生産(GDP)伸び率は前期比で0.7%となり、予想を上回った。

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