訂正:8月消費者物価は前年比+0.8%、ガソリン・缶詰値上げが主要因

8月消費者物価は前年比+0.8%、ガソリン・缶詰値上げが主要因
9月27日、8月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く)は、100.4と前年同月比0.8%上昇し、3カ月連続のプラスとなった。都内で7月撮影(2013年 ロイター/Toru Hanai)
[東京 27日 ロイター] - 総務省が27日公表した8月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く)は、前年比0.8%上昇の100.4となった。3カ月連続のプラスとなり、上昇幅は7月の0.7%から拡大。ロイターがまとめた民間予測(プラス0.7%)も上回り、2008年11月(同1・0%上昇)以来の伸びとなった。
ガソリンや電気代、缶詰などの値上げが主な要因で、円安を背景としたエネルギー価格上昇が幅広い品目に広がりつつある。
一方、同時に発表された東京都区部の9月消費者物価指数(生鮮食品を除く)は、前年比0.2%上昇したものの、電気代が昨年9月値上げされた反動により、上昇幅は8月の0.4%から縮小した。都区部の指数は全国の先行指標ともされており、全国の指数も今後上昇ピッチが緩やかになる可能性がある。
<ガソリン+13.2%、魚貝加工品+6.6%>
全国8月の総合指数は前年比0.9%上昇、食料(酒類を除く)およびエネルギーを除く指数は同0.1%低下となった。
588の調査品目中43.7%が前年比で上昇、44.2%が下落、12.1%が横ばいだった。
主な上昇品目はガソリン(前年比13.2%)、電気代(同8.9%)、デスクトップ型パソコン(同24.4%)など。生産食品を除く食料は、7月前年比0.3%下落していたが8月は同横ばいに転じ、指数を押し上げ。缶詰など魚貝加工品が前年比6.6%上昇、ソーセージなどの肉加工品が同2.3%、コメ類が同2.1%上昇した。
一方主な下落品目は、冷蔵庫(前年比13.0%)やテレビ(同2.0%)、掃除機(同20.9%)(訂正)、洗濯機(同13.3%)などだった。
<都区部電気代+5.6%、8月の+13.9%から縮小>
9月の東京都区部消費者物価指数(生鮮食品を除く)は前年比0.2%上昇の99.5と5カ月連続で前年比で上昇したものの、上昇幅は民間予測の0.3%を下回った。
総合指数は前年比0.5%上昇、食料(酒類を除く)およびエネルギーを除く指数は同0.3%低下となった。
東京都区部の9月電気代は前年比5.6%上昇したが、8月の13.9%から大幅に縮小した。
総務省では、全国の指数への電気代の寄与度は東京都区部ほど大きくないものの、全国指数も9月以降はプラス圏で推移しつつも上昇ピッチが緩やかになる可能性がある、と指摘している。
(竹本能文)
*本文6段落目の掃除機の下落幅を「同2.9%」から「同20.9%」に訂正します。

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