有効求人倍率はリーマン後初の0.9倍回復、失業率は横ばい

5月の完全失業率4.1%で横ばい、有効求人倍率0.90倍に上昇
6月28日、総務省が発表した労働力調査によると、5月の完全失業率(季節調整値)は4.1%で、4月(4.1%)から横ばいだった。都内で18日撮影(2013年 ロイター/Issei Kato)
[東京 28日 ロイター] - 厚生労働省が28日に発表した5月の有効求人倍率(季節調整値)は0.90倍となり前月から0.01ポイント上昇した。2008年6月の0.92倍以来、約5年ぶりの高水準で、同年9月のリーマン・ショック後で初めて0.9倍を回復した。
一方、総務省が発表した労働力調査によると、5月の完全失業率(季節調整値)は4.1%となり、前月と同水準だった。
5月の有効求人倍率(季節調整値)は、ロイターが民間調査機関に行った聞き取り調査で0.90倍が予測中央値となっており、結果は予想と一致した。有効求人数は前月に比べて2.2%増加し、有効求職者数は前月から横ばいだった。
一方、完全失業率が4.1%となるのは3カ月連続で、これまでの低下傾向が足元で一服している。ロイターの聞き取り調査では4.0%が予測中央値となっていた。
季節調整値でみると、就業者は6303万人で前月に比べて2万人増加。一方、完全失業者は270万人と同1万人減少した。
完全失業者の内訳は、勤め先や事業の都合による離職が同5万人増加し、自発的な離職は同2万人減少。非自発的な離職は減少傾向が続いていたが、5カ月ぶりに増加した。
総務省では5月の内容について、就業者が増加する一方、完全失業者は減少しており、持ち直しの動きが続いているとみている。
(伊藤 純夫;編集 田巻一彦)
*内容を追加して再送します。

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