宝塚花組・帆純まひろ、14年ぶり上演「殉情」でバウホール初主演“男役十年”アピール

 宝塚歌劇花組のバウ・ワークショップ公演「殉情―谷崎潤一郎作『春琴抄』より―」(監修&脚本・石田昌也、潤色&演出・竹田悠一郎)が13日、兵庫・宝塚バウホールで初日を迎えた。

 谷崎文学の名作をミュージカル化した舞台で、1995年に星組のバウ公演として初演(主演・絵麻緒ゆう)。02年に絵麻緒の雪組トップスターお披露目作として再演され、08年には宙組で早霧せいな(後に雪組トップ)と蓮水ゆうやがバウ・ワークショップとして主演した。

 14年ぶりの上演となる今回は第99期の10年目・帆純(ほずみ)まひろが、スターの証しとなるバウホール初主演を果たした。明治時代の大阪・道修町(どしょうまち)を舞台に、薬問屋の盲目の娘・春琴を献身的に支える奉公人・佐助を丁寧に美しく、静かなる熱を込めて好演。兵庫出身とあってナチュラルな船場言葉で物語に引き込み、“男役十年”の力量をアピールした。

 春琴役は6年目の朝葉ことの。7年目以下の生徒が取り組む新人公演でのヒロイン役は未経験だが、ごう慢で圧の強い難役を確かな芝居心で演じきった。

 2人のコンビでの上演は21日まで。10月30日~11月7日は、一之瀬航季(いちのせ・こうき)、美羽愛(みはね・あい)が担当する。

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