ハリウッドの重鎮たちが非難 アカデミー賞授賞式から8部門カット撤回求める

2022年3月14日 13:00


撤回を求めたジェームズ・キャメロン監督
撤回を求めたジェームズ・キャメロン監督

第94回アカデミー賞授賞式中継から短編賞など8部門がカットされるという発表を受けて、ジェームズ・キャメロン監督や「スター・ウォーズ」のプロデューサーであるキャスリーン・ケネディら、アカデミー会員66人が撤回を求める抗議文をデビッド・ルービン会長に送付したことが明らかになった。

映画芸術科学アカデミーはこのほど、第94回アカデミー賞授賞式中継で、全23部門のうち作曲賞、美術賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞、編集賞、音響賞、短編映画賞、短編ドキュメンタリー賞、短編アニメ賞の8部門の受賞発表を省略すると発表した。昨年の授賞式中継が史上最低の視聴率を記録したため、同アカデミーの上層部と北米での放送権を持つABCにとって視聴率の回復が至上命題となっている。

だが、映画芸術科学アカデミーは映画産業の発展を図るという目的のために設立された組織であることから、今回の決定は映画製作者のあいだにヒエラルキーを生み出すものだと批判を呼んでいる。

そんななか、米バラエティは同アカデミーのルービン会長に向けた抗議文を入手。カットが決定したジョン・ウィリアムスやアラン・シルベストリアレクサンドル・デスプラジェームズ・ニュートン・ハワードといった映画作曲家のみならず、人気監督のキャメロンやギレルモ・デル・トロ、ルーカスフィルムを率いるケネディといった重鎮も名前を連ねている。

抗議文の抜粋は以下の通り。

アカデミー賞は、1世紀近くにわたり映画製作に不可欠なあらゆる技術を評価し、その栄誉を称える金字塔のような存在でした。アカデミー賞の100年目を目前に控えたいま、この金字塔が、特定の映画製作分野を高く評価し、他の分野を二流市民の地位に追いやることによって汚そうとしていることを深く憂慮しています。音楽や編集、美術、メイクアップ、ヘアスタイリング、音響などの芸術的技術は、演技や演出、視覚効果などと同様に、常に尊敬と評価に値するものです。視聴率や短期的な利益の追求のために、これらの個々の部門を縮小することは、我々の業界において最も重要な賞の公平な裁定者、責任ある管理者としてのアカデミーの地位に取り返しのつかないダメージを与えるものです」

第94回アカデミー賞授賞式中継は、3月27日(日本時間28日)に行われる。

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