渡辺翔太(わたなべ・しょうた)/1992年生まれ、東京都出身。2020年1月、Snow ManとしてCDデビュー。現在、ドラマ「ウソ婚」(カンテレ・フジテレビ系)に進藤将暉役で出演中[撮影/蜷川実花、hair & make up 晋一朗(IKEDAYA TOKYO)、 styling 横田勝広(YKP) costume HARAJUKU VILLAGE]

 連続ドラマ「ウソ婚」に進藤将暉役で出演中のSnow Manの渡辺翔太さんがAERAに登場。共演者たちに「こんなにしゃべらないんだ、って言われてしまう」ほどの人見知り。だが、役柄どおり、菊池風磨さんが「渡辺のところに人が自然と集まる」と言うほど、常に人に囲まれている。AERA 2023年7月24日号の記事を紹介する。

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「チャラい!」。ドラマ「ウソ婚」の初回、渡辺翔太演じる進藤将暉が登場するや、SNSには、この言葉がすさまじい勢いで流れた。本人の印象とはずいぶん乖離した、この「パリピ」な役柄のオファーを受けたときの気持ちを、渡辺は意外にも「ほっとした」と明かす。

「進藤って、軽さを演じているんですよ。僕も、根が軽い感じよりは、まあまあ、たぶん少し、落ち着いた大人の人間なのかなって自負はしているので(笑)。だから、軽さを作るっていう意味では、自分とかけ離れていても、やりやすいなと思って」

AERA 2023年8月7日号

 自由奔放にも映る、まっすぐで裏表のない言動で、ファンからは「しょうた5さい」とも愛されているが、その実、本人も言うとおり、地に足のついた大人だ。自身の発言に対して確(しか)と腹が据わっている。

 ドラマのテーマである恋愛についても、「僕はたぶん不適合者かな(笑)。例えば彼女がいたとしても、やっぱり友達と遊んでるほうが楽しいって……思ってしまうんですよね。いや、ファンのみんなを安心させる用の言葉じゃなくて、リアルの自分がそうで。なんというか、やっぱり、一人でいるほうが楽ですし」と自分を偽ることなく、非常に率直だ。

 無二の相棒を演じる菊池風磨とはプライベートでも仲がいいという。互いに人見知りを自認する2人が、どのように親交を深めたのかと問えば、「いや僕、なかなか思い出せなくて。でも風磨は、僕が面白いやつだから、みんな、笑いたいがために渡辺のとこに集まる、俺はその一人だった、みたいに言ってくれて」と返ってきた。

 すべての言葉に、何の飾りも衒(てら)いもない。「ウソ婚」のヒロインは人のためにやさしいウソをつくが、渡辺には、ウソを必要としない大人のやさしさと度量があるのだろう。矛盾するようだが、だからこそ、子どものようなのびやかさで人を引き寄せ、みなを笑顔にするのに違いない。(編集部・伏見美雪)

AERA 2023年8月7日号