かつお節加工残滓を安全かつ有効に利用する研究の一環として,まず加工残滓の熱水抽出液に PAHs を合計 3217 μg/L 添加したモデル試料の活性炭による PAHs 最適除去条件を有用成分への影響も考慮しつつ検討した。その結果,PAHs 除去率は最大 99.6% であったが,活性炭の種類による影響が大きかった。続いて,市販品の黒粉 2 種を熱水,エタノール,酢酸エチルで抽出し,PAHs 浸出量を分析した。エタノール抽出で PAHs が最大 12823 μg/L 浸出し,市販品にも高濃度の PAHs が含まれていることが分かった。