日本水産学会誌
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ラットに投与した粘度の異なるアルギン酸塩の消化率およびその脂質代謝への影響
/ 吉江 由美子鈴木 健TAKESHI SUZUKI
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2003 年 69 巻 1 号 p. 72-79

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抄録

前報のワカメ微小化による肝臓における脂質上昇抑制は,水溶性食物繊維によると考えられたため,粘度の異なるアルギン酸塩の脂質代謝への影響を検討した。基本食,コレステロール食,コレステロール食に高粘度又は低粘度アルギン酸塩を添加した食を調製し,ラットを20日間飼育した。アルギン酸の消化率では高粘度食が低粘度食より有意に低かった。アルギン酸添加食はコレステロール食より有意に血清中のコレステロール濃度を低下させた。肝臓での高粘度アルギン酸による脂質上昇抑制効果は見られたが,低粘度アルギン酸ではなかった。

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