日本経営工学会誌
Online ISSN : 2432-9983
Print ISSN : 0386-4812
製品出荷業務における最適輸送システムの研究
栗山 仙之助下左近 多喜男時岡 英一新村 博
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1976 年 27 巻 2 号 p. 148-153

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抄録

本研究は単一品目, 単一工場, 複数倉庫を一つの系とするモデルを設定し, とくに工場の出荷能力と消費者需要を考慮した最適輸送システムについて述べるものである.市場にはマーケティング的立場から地区倉庫がいくつか設けられ, 工場は地区倉庫が存在する一場の需要に基づいて製品を出荷しなければならないが, ここでは顧客に対するサービス率の向上, 輸送費用の低減, 各倉庫での保管費用の削減を目的として数値解析を行なったものである.本研究の結果, 各倉庫からの需要の総和が工場の出荷能力を越えない場合は微分法により, また工場の出荷能力を越える場合はDPにより最適な出荷数量と最小輸送費用を求めることができた.さらに本手法を現実の企業に適用・実施した結果, 企業の経営効率の向上に寄与することができた.

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© 1976 公益社団法人 日本経営工学会
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