ナラ材利用としてのワイン樽の生産と流通に関する研究

書誌事項

タイトル別名
  • A study on production and distribution of wine barrels as an utilization of oak wood
  • ナラザイ リヨウ ト シテ ノ ワインダル ノ セイサン ト リュウツウ ニ カンスル ケンキュウ

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抄録

本研究は,ナラ材を用いたワイン樽に焦点を当て、フランスおよびアメリカにおける実態調査に基づきその生産および流通に関する現状分析を試みたものである。伝統的な良質ワインの生産工程では,特にその熟成過程において特定樹種のナラ材を利用した樽が用いられてきた。そこで本研究では,ナラ材の重要な利用形態の一つとしてのワイン樽に関して,メーカーの経営戦略と製造技術の現状把握をおこなった。さらに,樽メーカーとワイナリーとの関係や国際貿易といった流通に関する現状を調査し,今後の展望を考察した。ワイン産業の世界的拡大,特にニューワールドといわれるアメリカおよび南半球諸国での生産増加に伴い,ワイン樽の国際貿易量は拡大傾向にある。しかし、フレンチオークの資源的制約やオークチップ等の風味添加木片の利用増加といった課題が存在することもわかった。将来の予測は難しいが,ワイン樽の生産量と貿易量は今後も現状を維持するレベルで継続していくものと考えられる。

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