2020年1月29日

長年生活を共にしてきた家族である諏訪部ゼロが旅立ちました。

ちょうど15歳と半年を迎えた日でした。

 

持病があり薬は欠かせない感じではありましたが、食欲も旺盛で排泄も何ら問題なく、日課である朝晩の散歩も前日まで元気にこなしていました。

その日の朝も、いつものように「散歩行こうぜ!」と尻尾を振りながらねだって来るものだと思っていたのですが・・・。彼が愛用のベッドから起き上がって来ることはありませんでした。

 

旅立つ瞬間を看取ることは出来ませんでしたが、その顔はとても穏やかで。長年お世話になっている獣医さんの見立てでは、持病の悪化などではなく、おそらく老衰ではなかろうか、との事でした。

苦しむことなく旅立つことが出来たのであれば良かった・・・そう思えなくもないのですが、あまりに突然のことで、正直後悔の念が。〜たら、〜れば、の話をしても現実が変わることはないと十二分に理解ってはいるのですが。

 

実は2年前にゼロが体調を大きく崩し、覚悟しなければならない状況までいったことがありました。しかし、そこから奇跡的に回復。その後は不思議と体調が安定し、とても元気な姿を見せてくれていました。

そんな彼がここ最近、「もっと撫でろ」とやけに甘えてくることが度々ありました。胸元や耳をワシャワシャしたり、眉間を指で優しく撫でてあげたり。幼犬の頃に大好きだったスキンシップをすると、とても気持ち良さそうな、満足そうな顔をしていました。写真を撮ろうとするとカメラ目線をくれなかったり、いつも割と塩対応傾向な彼が。

もしかしたら、あれからの2年は、自分に与えられたロスタイムというか、御褒美のような時間だったのかもしれない・・・。そしてゼロは、その終わりがいよいよ近づいて来たことに気づいていたのかもしれない・・・。今になってみると、そんな風に思えて仕方がありません。

 

共に生きた15年以上の歳月、暑い日も寒い日も雨の日も風の日も雪の日も、ずっと欠かさず続けていた日課の散歩をはじめ、彼が居ることを前提に生活のルーティーンが組み上がっていました。正直、大変に思う時もありましたが、欠けてしまったピースが自分にとってどれだけ大切なものだったのか・・・。大変さを遥かに上回る大きな大きな幸せがそこにあったことを、改めて深く深く感じています。

 

写真を紹介したり、いろいろなところで話をしたりしてきたこともあり、ゼロのことを知って下さっている、健康や幸せを祈って下さっている方がたくさんいらっしゃるので、旅立ちをきちんと報告しなければならないと思いこの文章を書くことにしました。彼に優しい心を寄せて下さった皆様、本当にありがとうございました。

 

 

そして、もしかしたら自分のことを御心配下さる方がいらっしゃるかもしれません。大丈夫です、どうぞ御安心下さい。1月30日に葬儀を行うことも出来ました。もちろん悲しさや寂しさが消える事はないと思いますが、「いい年こいたオッサンがいつまでもメソメソしてんじゃねぇぞ!」とゼロに怒られてしまいそうですからね。彼とはきっといつかまた会える・・・不思議とそんな気がしていますし、一緒に過ごした愛しい時間が失われることも、決してありません。だから、大丈夫です!

 

ただ、もしよろしかったら、旅先でゼロが楽しくいられるよう、ちょっとでいいので祈ってあげて頂けると幸いです。

 

自慢の愛息。今までも、これからも、ずっと。