伊秩弘将インタビュー後編 | 【AmebaMusic】アメーバミュージック

伊秩弘将インタビュー後編

空間にインスパイアされる曲づくり HIROMASA IZICHI(伊秩弘将)

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フレーズが思い浮かぶカフェ

——伊秩さんの曲は、どのようなところで思い浮かぶのでしょう。

伊秩 メロディが浮かぶのはピアノの前(作曲はピアノのみ。ギターも使わないし、コンピュータも使わない)ということもありますが、街中でふっと出てきたりもします。

——SPEEDのように詞・曲・プロデュースもされる場合と、上戸彩さんや中島美嘉さんたちのケースのように歌詞だけ書くこともありますよね。

伊秩 詞だけ、という仕事はあまりやりませんが、詞はアーティストの存在感や、限られた文字数の中でいかにいろんな部分を出すか、という面白さがあります。曲が出来てから詞を考えるので、曲を作っているときはまったく詞はないです。詞のフレーズが思いつくのは、やはり人が動いている場所。ターミナルや街中のカフェでしょうね。よくカフェでは詞を書いていましたね。

——具体的にはどんな場所で?

伊秩 代官山、青山、表参道、裏原宿のあたりのカフェで。20歳の頃から、時間さえあれば表参道のカフェに行ってました。今のGAPのある場所にセントラルアパートというのがあって、クリエーターの卵たちが集まるオフィスが入っていました。そこにその卵たちや成功者が集まるカフェもあり、よく行っていましたね。最近気に入っているのは、渋谷のカフェで、カッシーナのショールームに入っているところ(イクスシー・カフェ)。

——お気に入りのアーティストは? また普段はどんな音楽を?

伊秩 (ビートルズの)ポールとかジョンのようなメロディ・メイカーが好きですね。ただメロディがキレイなだけでなくドラマ感があるものが好きなので、エアロスミスも。クラシックもポップも好きです。特に好きな音楽のルーツはないかも(笑)。僕は、音楽を聴くときに特にトレンドは意識していません。最近はジャズのオムニバスアルバムを聞いたり、80年代のAOR(アダルト・オリエンテッド・ロック)のボズ・スキャッグスや、ボビー・コールドウェルを聴き返したりもしています。青山のライブハウス『ブルーノート東京』にもよく行きますよ。

——最近の若手や新人アーティストなどで伊秩さんが注目しているのは?

伊秩 MTVなど見ていると、コレ面白いなというバンドはかならずひとつはありますね。日本のバンドだと、サンボマスターかな。出てきたときは「スゲエ!」と思いました。ライブハウスに行ったときにぱっといいのがいたら引っ張ってくるということも、たまにします。最近、昔の事務所で紹介されたSatomiという子がいて、去年UKでデビューしたんですけど、デビュー前に歌を聴いたら当時若干15歳だったけど久しぶりにヴォーカルがすごかった。UKでのコンベンション用に僕が3曲楽曲を作ったら向こうでも受けが良くて、オアシスがいるレーベルからオファーが。彼女に触発されてアルバム作りに参加したいと思うようになって、今彼女のために曲と詞を書いています。