8日(水)15時より都内・水素カフェ「I-cafe」にて新団体『JUST TAP OUT』がファンクラブ会員も観覧可能な公開記者会見を開き、代表のTAKAみちのく、前日にデビューを果たした武蔵龍也(たけくら・りゅうや)と舞華(まいか)、練習生3名が出席。冒頭ではTAKAが団体についての所信表明を10分以上に渡って熱弁した。


 TAKA「昨日、後楽園ホールのリング上で発表させて頂きましたが、7月8日月曜日、18時半。後楽園ホールで『プロフェッショナルレスリングJUST TAP OUT』を団体として旗揚げすることになりました。私TAKAみちのく自身、昨年よりいろいろありましてKAIENTAI DOJOを退団し、また新しいものを作ることになったんですが今までの経験を生かし、さらに自分自身このプロレス界で疑問に思うことがたくさんあったり、プロレス界がより発展するためにはどうしたらいいのか? 常日頃考えて、今回この新団体設立になりました。ちょっと長くなるのですが、聞いてもらえればと思います。昨今のプロレス界を見てると“どこまでがプロなのか? どこまでがアマチュアなのか?”、そういう境界線がない状況だなと自分で思いまして…ほぼシロウトみたいな人がリングに上がったり、安易にイベントとかでプロレスをやってるところがあったりするのをSNSとかで見るのですが、非常に危険だなと思うんですね、そういうのは。プロレスが好きだったら“プロレスごっこ”は誰でも通る道かもしれないですけど、リングに上がってお客さんが見てる前でプロレスをしてしまう、イコールもうそれはプロレスラーなんですね。ここはハッキリ言わせてもらいますけど、自分的には“それはないな”と思って。やはりプロレスラーといえば昭和の時代、自分が見てたプロレスラーっていうのは180cm・190cmの大男が人間離れした闘い、ぶつかり合う。それがプロレスだと思って自分は育ってきました。馬場さん・猪木さんがやられてきたような一撃必殺のプロレス、もともといた団体では“技を大事にして一撃必殺”をコンセプトに掲げてたんですけど、よりシビアに…より余計なものを排除した、本当の意味のプロフェッショナルレスリング。プロレスっていうのはレスリングのプロフェッショナルなんで、レスリングにもっとこだわりたいなと。あと1つ言いたいことは、昨今のプロレスでありがちなお笑い的な要素。これは全面否定する気はありません。全5~6試合ある中で、1~2試合そういう試合があるのは全然いいと思う。ただ最近見てると、ほぼ全部の試合がお笑いだったり、しゃべって笑わせたり…。“あなたはプロレスラーなの? コメディアンなの?”っていうものも多々見かけます。それも全面否定はしません。それもプロレスといえばプロレスなんでしょうから。ただ、やっぱりそういうところに走らずに鍛え上げられた肉体のぶつかり合い、磨き上げた技術のぶつけ合いで競い合うのがプロレスだと思うんで。本当、いろんなスタイルがあるしいろんなレスラーがいて、レスラーが100人いれば100のプロレスのスタイルがあると思います。だから自分が言ってることが絶対だとは言いません。“これが正しい”なんて自分は言う気もありません。ただやはり私はプロレスラーになって27年間やってきて思ったこと…やっぱりプロフェッショナルレスリング。レスリングのプロフェッショナルを目指したい、追求したい…そういう思いが強くなって、こういう形を取ることになりました。


 幸いに、すごい有望な若者がここに5名集まってくれました。昨日デビューした武蔵龍也、そして舞華。あと後ろにいる3人はまだ練習生ですが、今までとちょっと変わった形にしたいのは我々まだできたばかりで道場がありません。他団体さんの道場を借りて練習をさせてもらってます。なので満足な練習の時間を取れないように見えますが、逆にその限られた時間で集中してトレーニングできればいいのかなと思ってます。その限られた練習の中で真のプロフェッショナルな技術を磨いて、体を作り上げて、お客さんの前に出して恥ずかしくない体・技術を身につけた者だけがデビューできる。そういう組織にしたいなと。今のところ入門テストとかやるつもりありません。ここにいる人間はほとんど自分が見つけた、いわばスカウトした人間なんです。中途半端な人間は必要ないので。一緒にやりたい、もしくは“入りたい”って声は頂いてますが、直接会って話して、あるいは直接動いてるのを見て“これはいい”と思ったら入ってもらってます。“これはちょっとな”っていうものはお断りさせてもらってます。何度も言いますが真のプロフェッショナルの意味を改めて考え直し、プロフェッショナルというのは普通の人にはできないもの。なおかつ、それで飯を食べてる人。それがプロだと思うので。現状ではまだですが近い将来、彼ら・彼女らがプロレスだけで食える、そんな団体を作りたいなと。今まで自分が経験した中で“これはもう必要ないだろう”と排除したいものも多々あるので。いわゆるインディーと呼ばれる団体にありがちな、選手にチケット取り置き制度みたいのありますね。SNSとか公開してるメールとかLINE@とかで“チケット受付します”というのを、ほとんどの団体の選手がやってると思いますけど、そういうものは一切排除します。昔はプロレスラーっていうのも遠い存在、届かない存在だったと思うんです。なので今、良い部分でもあって悪い部分でもあるところに、いつでも交流できる。すぐに連絡取り合ったりできちゃう。私自身それでいろいろ失敗を犯したこともあるので…その部分も徹底排除して基本プレイガイドと、あと公式ファンクラブを立ち上げたんですけど、LINE@を中心にやらせてもらうんですが入会金無料、永久会員で期限もなく特典のあるファンクラブを立ち上げて。もうすでに300人近く会員が増えています。これを中心にどんどん拡散していって、かといってファンとの交流を一切やらないというわけではなくファンクラブ中心で交流会をやったり。なかなか会えない、なかなか手の届かない、それが昭和の時代の本当のプロレスラーだったと思うんで、改めてその原点ではないですけど“選ばれし者だけがなれる”、“手が届かないのがプロレスラー”だと自分は思ってますので。“考えが古いよ!”という人もいると思います。これが自分の考えなので。そこだけはこだわっていきたいなと思っております。ここに今いる5人はそれができる人間だと思ってます。ただ途中で“もう無理だな”と思った時は容赦なく切り捨てるつもりでいますので。本当にプロフェッショナルと言えるレスラーを育てて、真のプロフェッショナル団体を作りたいと思います。


 あとは個人的なこだわりとして、昨日『タカタイチマニア2』を後楽園でやらせてもらったんですけど、メジャーとインディーって言葉は好きじゃないんですが、いわゆるメジャーとインディーの明確にわかりやすい違いの1つとして、場外マットとフェンスは絶対的にあるのがメジャーと言われてる団体なのかなと。なので昨日も場外マットとフェンスを用意したんですけど、JUST TAP OUTも後楽園大会の際には必ず用意していきたいと思ってます。旗揚げ戦のことを今言いましたけども、年内に実は後楽園大会が3大会決まっております。7月8日(月)旗揚げ戦、漢字一文字で『始』(はじめ)。これが大会タイトルです。そして9月24日(火)『夢』、続いて年内最終後楽園予定、11月14日(木)『恩』。すべて18時半。すでにそこで何をやろうかとか考えてますし、漢字一文字に深い意味が込められてますので対戦カード等出たら、なんとなくわかると思いますが。地方は今のところあまり考えてはいないんですが、主要都市は年に数回行けたらなということで、秋頃に大阪と名古屋大会はちょっと計画はあります。現時点で決まっているのは後楽園3大会のみですが、新人と私だけでの…当然選手は足りないので他団体さんからお借りしたりするのですが、基本ここに集まった選手が“やりたい”というプロフェッショナルなレスラーとやってもらおうかなと思ってます。ただ旗揚げ戦のメインだけは純血でやりたいなっていうのは自分のこだわりの中であるので。今の時点では何1つカードは決まっていませんが、TAKAみちのくレスラー生活27年の集大成として『プロフェッショナルレスリングJUST TAP OUT』。世界中のプロレスを見てきて行き着いた場所なので、本当のプロフェッショナルレスリングをお見せしたいと思います」


(続いて所属メンバーが1人ずつコメント)


 武蔵龍也「昨日の『タカタイチマニア2』でデビューさせて頂いた武蔵です。この1年間TAKAみちのく代表の下で練習生として続けてきました。このJUST TAP OUTに呼んで頂いてプロレスを続けさせて頂くことができて本当に嬉しく思います。昨日、新日本プロレスの海野翔太選手とデビュー戦のカードを組んで頂いて本当に感謝しております。旗揚げ戦については、まだカードは決まってないので、自分としても楽しみに待っている状況です」




 舞華「同じくJUST TAP OUT所属の舞華です。昨日デビュー戦、下田美馬選手とやらせて頂いたんですけど、無事勝利を収めることができました。これを機にもっともっとプロフェッショナルなものをお見せできたらなと思っております。旗揚げ戦についてなんですけど、私は林下詩美選手とやりたいと発言して、前から自分の中ではやりたい方ではいたので、旗揚げ戦でやりたいなと思っております」




 練習生R「まだ自分はデビューできていないのですが、これからデビューに向けて、そしてその先に向けて頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願い致します」




 練習生K「自分はこの団体をプロレス界のトップに持って行きたいと思いますし、そのトップになった団体のトップに立ちたいと思ってますので、それを目標に頑張っていきたいと思います。よろしくお願いします」




 練習生T「自分は3歳から空手を習っていて蹴りが得意なので、この蹴りで相手をどんどん倒していきたいと思います。自分がデビューしたら元・同期の東京女子プロレス所属の舞海魅星(まいうみ・みらい)選手と、いつか試合をしたいなと思っております。16歳の自分はまだまだ未熟者ですが、この若さを生かし頑張っていきたいと思います。応援よろしくお願い致します」




 TAKA「現在、以上6名で旗揚げに向けて動いてますが、まぁ正直言うと元・どこかの所属だった、あるいは練習生だったよう選手からも何人かから声はかかってて。これからその人間が入るかどうかは話し合い、あるいは練習を見て考えさせてもらおうかなと思ってます。いろんな各方面で興味を持ってもらってるようなので、それは非常にありがたいなと思ってますが誰でも入れる、誰でもレスラーになれるっていう形は取りたくないので。龍也と練習生Kに関しては身長が180cm以上で割とゴツイ体。女子に関しては柔道だったり空手だったり何かしらバックボーンがある人間などが今はそろっております。私は170ちょっとしかないですが、小さいなら小さいなりに並大抵の技術を超えるすごい運動能力を持ってる、そういう何かがなければプロレスラーにはなれないと思うので。そういう人間を厳選して本当にキーワードは“プロフェッショナル”。プロフェッショナルな団体を目指したいなと思います」