史上最大規模となる米韓合同軍事演習が1日始まった。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長率いる北朝鮮の核や弾道ミサイルの開発をけん制し、挑発には強力な報復を行うと警告する姿勢を示す。正恩氏の異母兄、金正男(キム・ジョンナム)氏殺害事件などを受け、朝鮮半島情勢は緊迫している。北朝鮮が新たな挑発行為に出た場合、ドナルド・トランプ米大統領がアジアと世界の平和と安定を守るため、正恩氏を排除する米軍特殊部隊主導の「斬首作戦」を決断することもありそうだ。
「北朝鮮の挑発で韓半島の緊張が頂点に達する場合、米核空母が西海(黄海)に進入する可能性も排除できない」
韓国・中央日報(日本語版)は先週、米韓合同軍事演習に関連して、国防大学教授のこんなコメントを掲載した。北朝鮮の首都、平壌(ピョンヤン)は朝鮮半島の北西部にある。確かに、世界最強の米原子力空母が黄海に入れば、正恩氏に逃げ場はなくなる。
米韓両軍は1日、韓国と周辺海域で合同野外機動訓練「フォールイーグル」を開始した。米韓の大規模軍事演習は、「強い米軍の復活」を掲げるトランプ米政権発足後初めてとなる。4月下旬まで続ける。
昨年は、米軍約1万5000人、韓国軍約29万人が参加した。米韓関係筋は「過去最大規模だった昨年を上回る」と語る。13日からは、朝鮮半島有事の際の米軍の増援や指揮態勢を点検する合同演習「キー・リゾルブ」も開始される。