風俗嬢をしていますが将来が不安で…

★(9)

2012.03.09


長谷川華【拡大】

 風俗店「カサブランカ」グループ(http://blog.casa-b.jp/)の代表、長谷川華です。風俗業界で得た知識や体験をもとに、皆さんの悩みにアドバイスさせていただきます。9回目は、30歳の風俗嬢さんの「風俗の仕事しかしたことがなく、将来が不安でしようがいない」という悩みです。

 ■相談内容

 私は20歳のころから30歳になる現在まで、風俗の仕事しかしたことがありません。華さんの本を読んで、今のままの自分じゃダメだと思いましたが、何をすれば良いの分かりません。人並みに結婚を夢見た時期もありましたが、この仕事を長く続けているせいか、素直に男性を信じられなくなっています。正直な話、将来が不安でしようがありません。何か良いアドバイスがあればお願いします。

 ■アドバイス

 風俗のお仕事って、究極の接客業と言われます。飲食業や販売業のようにモノを売るわけではなく、自分自身が“商品”で、提供するサービスの良し悪しが顧客満足度に直結するからです。

 それだけに、ストレスがたまりやすく、「楽してお金を稼ぎたい」なんて安易な気持ちで続けられる仕事ではありません。相談者さんのように10年も風俗のお仕事を続けている女性は、言葉づかいや振る舞い、相手を不快にさせない気遣いなど相当の接客技術を身につけているはずです。

 ちなみにカサブランカグループでは、店舗管理など裏方のスタッフが60人以上働いています。その中には風俗から卒業した女の子も大勢いますが、仕事に取り組む姿勢は大卒社員と比べても遜色ありません。

 私も風俗嬢でしたが、「女の子が安心して働ける店を作りたい」という夢を持てたことが大きかったと思います。夢を実現させるためなら、睡眠不足だろうが休みがなかろうが、全然苦にならなかったし、仕事に子育てに、とにかくやることが山ほどありすぎて、悩む時間がなかったのも幸いしたかもしれません。

 これだけ景気が悪いと、相談者さんのように悩んでしまうのも無理はないかもしれません。言えることは、理想や憧れみたいな漠然としたものでいいから、何か目標や夢を見つけてほしいということです。

 動物が好きならトリマーの資格を取ってみるとか、人の世話をするのが好きなら介護関係の資格にチャレンジしてみるとか、何かしら自分の好きなコトやモノにかかわる仕事を探してみるのはどうでしょう?

 それから、結婚に対する憧れだって捨てちゃダメですよ。確かに、この仕事をしているといろんな性癖の男性を見ちゃうし、彼女や奥さんがいるのに口説いてくるお客さまも多いから男性不信になる気持ちは分かるけど、素敵な恋をすることは人生で大切です。

 小さなことでもいいから、夢や目標を見つけ、それを実現できるように頑張ってみてください。小さな夢の積み重ねが、いつか大きな夢へと変わるはずです。

 ■長谷川華(はせがわ・はな) 中国地方で最大規模の風俗店「カサブランカ」グループ代表、作家。38歳。バツイチになり男の子2人を抱えた極貧生活の中、家の電気が止まってしまったのを機にデリヘル嬢になることを決意。数年間、デリヘル嬢として働いた後、女の子にとってより働きやすい環境を作るため、自ら店をオープンさせた。今年で6年目で、現在、広島、岡山、山口、大阪でデリバリーヘルス(デリヘル)など11店舗を展開している。昨年「ママの仕事はデリヘル嬢」(ブックマン社)を出版した。公式ブログ http://blog.casa-b.jp/ も要チェック。

 

注目情報(PR)