高畑裕太 芸人顔負けの存在感「ペケポンお受験」珍解答でブレーク

[ 2015年11月10日 09:00 ]

「ペケポンプラス」で芸人顔負けの存在感を発揮している俳優の高畑裕太(C)フジテレビ

 NHK連続テレビ小説「まれ」に出演した若手注目株の俳優で、女優・高畑淳子(61)の長男・高畑裕太(22)がフジテレビ「ペケポンプラス」(火曜後7・00)で芸人顔負けの存在感を発揮している。バラエティー番組に定期的に出演するのは初。人気コーナー「ペケポンお受験」で珍解答を連発。「バラエティーは即興芝居」と素の受け答えで笑いを生み出している。10日に放送される2時間スペシャルも大活躍する。

 「ペケポンお受験」は有名小中学校の実際の受験問題、特に発想力が要求される問題に「くりぃむしちゅー」の上田晋也(45)有田哲平(44)「タカアンドトシ」のタカ(39)トシ(39)柳原可奈子(29)のレギュラー陣と2世タレントらが挑む企画。

 衝撃的な答えだった。7月14日放送の西大和学園中学校入試問題。「あなたはどんな個性を持っていますか?その個性に気が付いたきっかけを踏まえて説明してください」。これは個性の説明の説得力、どのような家庭環境・親子関係で育ったのかが採点ポイントになる。高畑の解答は「挙動不審。この前、ドラマの前室で共演者と話をしていた時『高畑君さ、最初ずっとモゾモゾしてるし、何か気持ち悪いし、素人かと思ったよ』と言われた時」。中学受験専門個別指導「SS―1」代表・小川大介氏による採点は0点(10点満点)。挙動不審は人からの評価で、個性ではないというのが0点の理由だった。
 
 しかし「ワンナイR&R」など数々のバラエティー番組を手掛けてきた総合演出の渡辺琢氏は「バラエティーの解答としては満点。芸人さん顔負けですよね。決められたルールの中で、どれだけ独創的なことを書けるかが芸人さんのやり方。芸人さんが『挙動不審』と書くと、おそらく狙いすぎ、となります。高畑君は決められた枠を平気で越えられる天性のセンスがあります」と高畑の才能に感心する。

 以前、母子共演の番組を目にした時に「高畑君は手のかかる子で、お母さまが子育てに大変苦労されたとおっしゃっていました。でも、高畑君を愛おしい眼差しでご覧になって。(世間の常識から外れたように見えるが、本気で生きる“アウトな人”を取り上げる)『アウトデラックス』もそうですが、ちょっと常識から逸脱してしまった人は一方で、往々にして、すごいクリエイティビティーを発揮してくれるケースが多いというのが体感上あって、高畑君に出演をお願いしました」と起用。「想像以上」にハマった。

 高畑本人は、実際の受験と同じ制限時間で問題を解くにあたり「バラエティーなので、どういう答えを書けばいいのか、最初は迷いました。でも、自分で計算しても、笑いのシステムは全然分からないから、真剣に書いて『なるようになれ』と」と打算なく臨む。

 解答の採点が発表され、共演者とトークを繰り広げるスタジオ収録にあたっても「バラエティーは即興芝居、いちパフォーマンスだと思っています。企画は決まっていても、トークは何もないゼロの状態から生み出すものだと思いますので、偶発的に生まれたものに対応できるように、普段、身に着けている“装備”を取っ払って、丸裸で『よし!行こう!』という感じです。着飾ったり、キャラクターを作ってしまったりするのが一番怖いので」と自然体を強調。解答もリアクションも、飾らないからこそウケている。

 母・高畑淳子からは「バラエティーは芝居の勉強になる」と言われた。「自分が素で話している顔、素で緊張している顔、素で不安な顔、素で笑っている顔が一番ダイレクトに見られるからだ、と。しかも、人に見られている状態で。そう言われてから、芝居とバラエティーの区別は、あまりしなくなりました」

 9月には人気アニメを実写化したフジテレビ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」に出演し、ぽっぽ役を好演。最近は「ペケポンプラス」以外のバラエティー番組でも顔を見る機会が増えてきた。

 今後の俳優業とバラエティー出演のバランスについては「どちらも分からないことだらけなので、新しい現場にどんどん行って、いろいろな栄養を蓄えていきたいと思います」と貪欲な構え。役者としての目標は映画「ダンサー・イン・ザ・ダーク」などで知られるデンマークのラース・フォン・トリアー監督(59)作品への出演、舞台「マクベス」やミュージカル「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」…と尽きない。「明確な方向性が定まっていない分、今は裸のまま、いろいろな現場に行きたいです」と熱っぽく語った。

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