おかわり弾で逆転CS圏!3位浮上 直接対決でソフトBを連破4連勝

[ 2013年10月4日 06:00 ]

<西・ソ>試合後、西武ファンと一緒にバンザイする中村(左)と高橋

パ・リーグ 西武5-4ソフトバンク

(10月3日 西武D)
 死闘を制した。西武は3日、ソフトバンク戦で4―4の8回に中村剛也内野手(30)が決勝の中越え3号ソロ。4連勝を飾り、ソフトバンクと入れ替わって、8月14日以来の3位浮上。クライマックスシリーズ(CS)進出へ前進した。まさに獅子の逆襲。残り4試合、1つも負けられない戦いに変わりはないが、遅れてきた主砲の一発でムードは最高潮だ。

 打った瞬間に本塁打と分かる打球がバックスクリーン方向へ飛んだ。中村が巨体を揺らしながら、総立ちの西武ファンの大歓声が包み込むダイヤモンドをゆっくりと一周した。

 「正直、狙っていた。今年はあまり(本塁打を)打ってなかったので、久々に気持ちいい当たり。チームの勝ちにつながったので本当に良かった」

 息をついた主砲。負けた方が自力でのCS進出がなくなる大一番。終盤の緊張感で張り詰めた空気を一振りで変えた。

 4―4で迎えた8回だった。この回からソフトバンクはファルケンボーグを投入した。前日、栗山が決勝アーチをお見舞いした相手。先頭打者で打席に入った中村はフルカウントとなって「真っすぐが来ると思って、真っすぐ一本に絞った」と、146キロを完璧に捉えた。9月17日の日本ハム戦(西武ドーム)以来13試合ぶりの3号ソロが勝負を決めた。

 昨秋に左膝を手術。長いリハビリを経て、9月6日のロッテ戦(QVCマリン)で復帰してから1カ月。復帰後は22試合で打率・210。実戦感覚は完全に戻っていないといい、「直球や変化球の対応に今も苦労している。合ってきたと思ったら、また合ってない。そんなのが続いている」と試行錯誤が続く。左膝の状態も万全とはいかず、必ずマッサージを受けてから試合に臨んでいる。

 この日、引退会見を行った嶋に贈る白星でもあった。2軍でのリハビリ中、嶋と同じグラウンドに立つことも多かった。「代打でも結果を残したり練習に取り組む姿勢とか見てるだけでも勉強になる部分が多々あった」と寂しげに振り返った。

 前日は栗山が決勝アーチ、この日も4回に片岡が同点ソロと08年日本一メンバーがチームの浮上の原動力。「なんとかそのメンバーで引っ張っていけたら」。4連勝でついにソフトバンクをかわし、4年連続CS進出が見えてきた。

 ▼西武・坂田(3回2死一、三塁から同点の左中間2点二塁打)初球から絶対打っていこうと思っていた。甘い球が来たので振り抜いた。

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