富士フイルムは20日、既存品の約62倍、フルハイビジョンの約4倍の解像度を持つ「4K」映像で128時間分に相当する154テラバイトと大容量の塗布型磁気テープの実用化技術を実証したと発表した。
今回、データ記録・再生試験で用いた磁気テープは、従来の塗布技術で生産しており、既存設備の応用が見込め、同社では、2022年をめどとし、早期に量産化を図りたい考え。
今回、データをテープに記録する際に必要な磁性体を従来以上に微粒子化し、均一に薄く塗布できる技術などにより実証できた。
コンピューターデータ用の磁気テープは、現在主流のハードディスクドライブ(HDD)と比べ、ネットワークに直接つながなくても良いために信頼性が高く、低コスト化を図れるのが特徴。今後のビッグデータ時代を見込み、ソニーや日立マクセルなども大容量化技術の開発を進めている。