「あさが来た」の銀行モデル、大阪・池田にあった…本物の支店が注目

「あさが来た」の銀行モデル、大阪・池田にあった…本物の支店が注目
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 NHK連続テレビ小説「あさが来た」で主人公、白岡あさが設立する「加野銀行」のモデルとなった加島銀行の旧池田支店(大阪府池田市栄町)が、ファンの注目を集めている。加島銀行の関連で唯一現在も残る建物だといい、ドラマ中で銀行が開業するのに合わせ、池田市もPRに乗り出した。

■東京駅や大阪市の公会堂と兄弟…「加島屋」や池田市の栄華を示す名建築

 加島銀行はあさのモデルとなった明治時代の女性実業家、広岡浅子(1849~1919年)ゆかりの銀行で、大阪の豪商「加島屋」の両替部門を母体として明治21(1888)年に設立。昭和恐慌後の経営危機で昭和12(1937)年に廃業した。本店は現在の大阪市中央区にあったが、池田市によると、関連建物で現存するのは旧池田支店だけだという。

 大正7(1918)年に建築された旧池田支店は木造モルタル2階建てだが、正面は石や赤れんがで重厚感を演出。東京駅や日本銀行本店、大阪市中央公会堂を手掛けた建築家、辰野金吾(1854~1919年)も設計に関わっており、平成15年に国の有形文化財に登録された。

 昭和40(1965)年代に旧池田支店を購入した「河村商店」代表の河村武彦さん(83)は「以前から建築ファンの来訪はあったが、最近は連日、ドラマのファンが訪れている」。このため店内に残る銀行当時からのカウンターや大金庫も可能な範囲で公開しているという。

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