大津市の待機児童「ゼロ」 越市長「子育てしやすい町に」

大津市の越直美市長
大津市の越直美市長

 大津市で今年度、希望しても保育所に入れない「待機児童」がゼロになったと市が7日、発表した。民間保育施設の新設を市が積極的に支援したのが要因。越直美市長は「就任以来、最も力を入れた施策。さらに子育てしやすいまちづくりを進めたい」と述べた。

 大津市では昨年度、保育所や認定こども園など民間の保育施設が前年度より10施設増え、定員が約千人分増加。市は、施設整備補助予算を拡大するなどし、新設を積極的に支援した。

 この結果、昨年4月には69人いた待機児童が今年4月1日時点でゼロに。待機児童をめぐっては国が今年度、集計基準を統一し、従来カウントされていなかった求職中の保護者の児童も対象となったが、同市はそれも含め解消を達成した。

 一方、待機児童数には含まれないものの、人気施設への希望集中などで望む保育所に入れなかったり、書類の不備で入所できなかったりしたケースは今年度、105人いた。しかし、今年度中に6保育施設が新たに開設予定で、定員はさらに452人増える見込み。

 保育施設については、市民への意識調査などで潜在的な入所希望も多く、市は今後も定員増を図る方針。越市長は「働きながら子育てをする世代に多く住んでもらえるよう環境を整備したい」と話している。

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