Eタウンクラブ
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前回放送分のEとこどり
もみじ饅頭誕生100年 「和菓子の味な戦略」
味の記憶
マルセル・プルーストの名著『失われた時を求めて』は、主人公がふと口にしたマドレーヌの懐かしい味から自分の歴史を振り返るという物語です。同じようにタレントの島田洋七さんももみじ饅頭を、郷里のお母さんを思い出す哀しくて美味しい味と評しましたが、生命の誕生と共に発達してきた<味覚>こそ、記憶の縁(よすが)なんだな。もみじ饅頭は広島にとってかけがえのない味!
コータリ人形
■ブームで終わらぬ美味しさの秘密
牡蠣、お好み焼きと並び、今ではすっかり広島を代表する味な顔となった「もみじ饅頭」が、宮島の老舗旅館で初めて作られてから今年でちょうど100年。 一世を風靡したお笑いコンビ「B&B」の「もみじまんじゅう〜!」でいきなり全国にその名を知られるまでは、数あるお土産物の中のひとつに過ぎなかったわけですが、ブームで終わらないのは味がしっかりしているなによりの証。そこで番組では、業界No1の「にしき堂」(本社・広島市)を取材し、お菓子作りにかける意気込みと好機を逃さない経営戦略に迫ってみました。
お土産を選ぶ基準は、地元の素材を使ってるってことかなぁ」

「お菓子にも、その町にまつわるストーリーがちゃんと欲しいですもんね。そうなるとやっぱり広島はもみじ饅頭!」

■お菓子は平和の食べ物だ、と社長は言った
今年創業55年目を迎える「にしき堂本店」(広島市東区)は、1日平均10万個を生産し(ピーク時には30万個)、年間7000万個を販売するもみじ饅頭業界のトップです。宮島ではなく、最初から広島駅前に店を構えたのも、宮島観光のお土産品だったこのお菓子を、広島土産として駅で販売するための周到な戦略でした。当時、ひとつひとつ手焼きで作られていたもみじ饅頭を、創業2年目には機械で大量生産することにいち早く成功。第二の転機となったのは、新幹線が広島に開通した1975年。この新しい大動脈を利用して広島に立ち寄る旅行客やビジネス客が増大し、それにともなって売上げも右肩上がり。まさに地の利が活かされたんですね。
そしてきわめつけが1980年、マンザイブームの人気コンビ「B&B」による商品名連発ギャグで爆発的なヒットを呼び込んだのはご存知のとおり。ブーム前にわずか10数軒だったもみじ饅頭製造元がブーム後は300軒にまで増えたと言うからそのフィーバーぶりはハンパじゃありません。しかし、この熱気に浮かされることなく、翌年には次の一手を打ち出すところがにしき堂をトップたらしめる所以。
「和菓子の命は餡にあり、餡の命は水にあり」、ということで名水・日浦山湧水を求めて、にしき堂海田工場を設立。また業界では初となる「広島県食品自主衛生管理」も2005年に取得するという徹底ぶり。
なるほど、甘いお菓子作りは甘くありません。でもそんな手抜きのない努力の結果が現在の躍進にも繋がっているのです。ちなみに、東京から出店要請があっても頑に断り、広島に固執しているのは観光土産としてだけではなく、広島の人にも気軽に味わって欲しいという思いから。ありがたいっ!
「父がよく言うんですが『我々食べ物業界は、とにかく真面目に一生懸命美味しいものを作れ。それが唯一生き延びる道なんだ』と。私もそう思います」
そう語るのは、6年前、創業者である父親から経営を引き継いだ大谷博国社長。
「お菓子は平和の食べ物だと思うんです。お菓子を食べながらケンカする人はいませんから」。
う〜ん、奥深いコトバです。
さて、もみじ饅頭ブームの立役者となったB&Bの島田洋七さんは自伝小説が「佐賀のがばいばあちゃん」として映画化されるなど、現在ふたたび注目を浴びています。もちろん、この映画の中でも主人公の少年が郷里・広島の母親からもみじ饅頭を送られるシーンも。
「もみじ饅頭はお袋の味」といってはばからない洋七さんですが、「もみじ饅頭の宣伝をしてくれてありがとう、ってよく言われますけど、実際は逆。もみじ饅頭がなかったら私も売れてないですよ」なんて、謙虚ですねぇ。映画は広島バルト11、Tジョイ東広島で上映中です。
★にしき堂 URL : http://www.nisikido.co.jp/top.html
もみじ饅頭に使われる餡の小豆は、北海道は音更町産の極上品なんだそうですよ」

「われわれ地元に住む者も、普段用としてもっと食べましょうよ!」
神足祐司、今週のEタウンWeekly!!
『市民球場の命名権を公募の方向』
英語では命名権をネーミングライツといいます。アメリカでは自治体が球団誘致に積極的で、球団の経済的負担を少しでも軽くしようと、このような球団名を企業にレンタルする方法が生まれたわけです。カープもこれで選手補強にまわすオカネが確保できればいいのだけれど。
『村上ファンドにインサイダー疑惑』
今年1月にライブドアに捜査が入った時点で、続けてこのような事件が発生するだろうと予測されていたんです。村上ファンドとライブドアは、一見、まったく別の業種のようにも思えますが、その実体は同じだったのでは。またライブドアの前社長、堀江貴文氏の指南役が村上ファンドの村上世彰氏だったことを考えると、今取りざたされているニッポン放送株インサイダー取引疑惑以上の奥深いものが、まだあるかもね。
藤村アナの、これE-jan
「話題のシネマ&レンタル着物で気分一新」
まずは広島県興業組合が5月27・28日に調べた広島市周辺の人気映画ランキングベスト5です。
<話題のシネマBEST5>
1位:「ダ・ヴィンチ・コード」
広島宝塚アルパークシネマワーナーマイカルシネマズ広島広島バルト11TOHOシネマズ緑井
2位:「LIMIT OF LOVE 海猿」
広島宝塚ワーナーマイカルシネマズ広島広島バルト11TOHOシネマズ緑井
3位:「明日の記憶」
東映、ワーナーマイカルシネマズ広島広島バルト11TOHOシネマズ緑井
4位:「嫌われ松子の一生」
広島宝塚ワーナーマイカルシネマズ広島広島バルト11TOHOシネマズ緑井
5位:「GOAL!」
東映広島ルーブルワーナーマイカルシネマズ広島広島バルト11TOHOシネマズ緑井
「『嫌われ松子〜』は大ヒットした『アメリ』のちょっと悲惨な日本版という気がするけど、そのアメリのヒロインをやったオドレイ・トトゥが『ダ・ヴィンチ〜』にも出てるんだよね」
続いては、女性の「大和撫子」への変身願望を叶えてくれる、「お召しかえ処 一灯庵(いっとうあん)」(中区新天地)を紹介しましょう。こちらは着物等のレンタルだけでなく着付けやヘアーメイクもやっていただけるんですが、着物レンタルパック(着物+帯+小物一式+着付け+ヘアー)がたったの7,350円という手軽さ。わたしも挑戦してみましたけど、気持ちがシャンとしましたヨ。これからの時期は浴衣もオススメですね。
>>お召しかえ処 一灯庵 TEL:082-504-8807
《次回のEタウンは6月10日放送》
工場を一般公開「産業の観光化大作戦」
広島県の観光地と言えば世界遺産の宮島と原爆ドームが直ぐに思い立ちますが、番組では企業が本来の製造工程をオープンにして、企業イメージを高める戦略にスポットをあてます。広島市が発祥の地である大手菓子メーカーのカルビー(本社・東京都)では、CSR(Corporate Social Responsibility)=企業の社会的責任の活動の一貫として、廿日市市にある広島西工場を一般に公開しています。お菓子が安全、安心に製造されている工程を見学者に公開することで、より企業への親しみが湧くメリットがあります。番組では他に中国新聞社の廿日市市に完成した新しい印刷工場を公開する「ちゅーピーパーク」の特色も紹介。企業自身が企業本来の本業をビジュアル化して顧客にPRする取り組みを伝えます。
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