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災難続きのヤンキース…イチローはなぜケガをしないか

スポーツライター 丹羽政善

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8日、フェニックス午前零時55分発の飛行機に乗って、朝6時半にタンパに到着。約2週間ぶりにヤンキースのキャンプが行われているフロリダに戻ってきた。

乾燥しているアリゾナに比べると、やはりフロリダは湿気がある。ほおのあたりの皮膚がジリジリと焼けるような感じがするアリゾナに対し、フロリダは肌がしっとりする感じだ。

アリゾナから移動してすぐはそれが心地いいが、しっとりはやがてジトジトといった感じになり、前回の滞在では、あまりの湿気に日本の夏を思い出した。

何かが足りない…WBC日本代表

取材に行くまで、まだ時間があったので、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本―台湾戦をMLB.COMの「GAME DAY(アニメーション版の1球速報)」で"観戦"。手に汗握る熱戦で、八回に日本が2-2の同点に追いついた。

残りはヤンキースがキャンプを行っているジョージ・スタインブレナー・フィールドの記者席にあるテレビで見た。そして、十回に鮮やかな逆転勝ち。九回2死からの同点タイムリーも見事だったが、その前の鳥谷(阪神)の二盗にもしびれた。

ただ、試合を見ていて、何かが違うという感覚になった。欠けているというか、足りないというか……。

その一因がイチローの不在ではないか、と結論づけるにはそう時間がかからず、過去2回のWBCでジャパンを率いた「日本の顔」がいないチームは、どこか別のチームに映った。

事故の影響をまったく感じさせず

そのイチローは今、タンパにいる。

台湾戦が終わって20分ぐらいしてから、彼がフィールドに姿を見せた。

ストレッチは、デレク・ジーターの隣。次にキャッチボール。そして打撃練習では、きれいなラインドライブの打球を左右に打ち分けていた。調整は順調のようだ。

なにより、心配していた2日の交通事故の影響をまったく感じさせなかった。

よくよく聞けば、本当に不幸中の幸い。車が廃車になるような事故でケガがなかったのだから、ある意味、運が良かった。

「みんな、無事でなにより」

イチローは、青信号を直進。すると、左斜め前方から走ってきた対向車が左折を試みた。しかし、イチローの車はすでに交差点に差し掛かっており、そこで衝突。だが、幸い相手にもケガがなく、イチローも胸をなで下ろしていた。

「みんな、無事でなによりです」

日本でも同じなのかもしれないが、アメリカで運転していると、本当にヒヤリとすることがある。

イチローのケース同様、目の前を強引に左折車が横切る。右の側道 から突然車が飛び出し、何度ブレーキを踏んだことか。

アメリカにも一応、自動車学校はあるが、そこに通って免許を取るという習慣はない。また、州によっては14歳で自動車免許を取得できる。未熟なドライバーは決して少なくない。

キャッシュマンGMは右足を骨折

それにしても、ここまでヤンキースは災難続きだ。

キャンプが始まってすぐに、先発のフィル・ヒューズが背中を痛め、調整が遅れている。

5日には、WBCの米国代表としてアリゾナで調整していたマーク・テシェイラが、室内ケージで練習しているときに右手首を痛め、翌6日には全治8~10週間と発表された。

選手だけではない。

ブライアン・キャッシュマンGMも先日、パラシュート降下の着地に失敗して、右足を骨折した。

米全国紙「USA TODAY」はさらに、再び禁止薬物問題が浮上しているアレックス・ロドリゲスのリハビリが順調だと伝えられたことについて、「ヤンキースにとっては不運」と皮肉っている。

テシェイラ同様、復帰が5月までずれ込みそうなのが、オープン戦初戦の1打席目に死球で右腕を骨折してしまったカーティス・グランダーソンだ。これもある意味、事故か。

例年より早く体を動かし始めたグランダーソンだが…

そのグランダーソンは昨季、自己最多の43本塁打を放つ一方、打率が自己最低の2割3分2厘に終わり、今季は安定感のある打撃を目指していた。

昨年の終盤からそれを意識したグランダーソンは、ロッカーが近いイチローに聞いたそうだ。

「オフシーズンはどう過ごしているの?」

そのときイチローは「体を完全に休ませるのは数日で、すぐに体を動かす」と答えたそうである。

それを聞いてグランダーソンは「いつもより2週間ぐらい早く体を動かし始めた」といい、昨年12月に日本を訪れたときも、「バットを振ったり、体を動かしたりできる場所と時間の確保をまず考えた」と教えてくれた。

グランダーソンは来日中、大阪で女子野球チームの指導もしたが、「あれは、自分にとってもいい時間だった」と振り返っている。「だって、自分も広いグラウンドで練習できたから(笑)」

避けられるケガと避けられないケガ

キャンプが始まってから言葉を交わす時間があったが、早く練習を始めたおかげで「とにかく、体が動く」とも話していた。

「考えてみれば、大学のときは1年中、野球をやっていた。体を動かし続けるのは理にかなっている」

シーズン開幕が待ちきれない――。そうした言葉の裏にはそんな思いがにじんでいたのだが……。

野球には避けられるケガと、グランダーソンのように避けられないケガがある。前者を防ぐことについて、イチローは徹底している。

たとえば、サヨナラ勝ちをして、チームメートと騒いでいるときにも、誰かにぶつかられてもその衝撃を和らげることができるよう、常に「力を抜いている」そうだ。

試合中の故障を避けるためにも、イチローが試合前の準備に十分な時間を割くのは知られている通り。

そうしたことが、過去12年で故障者リスト入りしたのは、前回のWBCがあった2009年の開幕前に胃潰瘍で戦列を離れたときのみという状況につながっている。

体をいたわろう、気をつけよう、という意識に?

以前も紹介したが、あるときイチローに、ほとんどケガのなく試合に出場していることについて問うと、こう答えた。

「僕、いくらもらっていると思います?」

年齢を重ねても、イチローの場合、大きなケガとは無縁なのは、そんな責任感の大きさも当然あるのだろう。

余談だが、ふと、思い出した。

イチローの年齢が話題になりだしたのは、2~3年前からだが、「そろそろ年齢と肉体の関係を意識して体をいたわろう、気をつけよう、という意識になるか」という話になったとき、こう言っている。

「気をつけますよ。たとえば(前回の)WBCで宮崎へ行く前、お店の裏の階段で滑っちゃったとか……。そういうことがあるから気をつける、ってことはしますよ。新神戸駅に着いて、雨の日にスリップして転びそうになったとか……。実際にあったので、それは気をつけますよ。そういうこと? 多分違うでしょ? 今のとは違いますよね?」

多分、違う。

違うけれど、まともに答えられるより、よっぽど面白かったことが今も印象に残っている。

フリースも昨年11月に事故を起こしたが…

ところで、11年のワールドシリーズでMVPに輝いたカージナルスのデビッド・フリースも昨年11月、車を運転中に、道路を横切ってきた鹿を避けようとして、道路脇の木に正面から突っ込む事故を起こした。車は廃車だそうだ。

フリースにもケガはなかったが、イチローとフリースの乗っていた車は同じ車種。2人が無事だったのは、偶然ではなかったのかもしれない。

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