フリーゲージトレイン新車両公開 JR九州、長崎導入へ準備
整備新幹線の九州新幹線長崎ルートで導入予定のフリーゲージトレイン(軌間可変電車)の新試験車両が19日、JR九州の熊本総合車両所(熊本市)で公開された。3年かけて九州新幹線と在来線区間で計60万キロを試験走行し、安全性や耐久性を分析する。2022年度の開業を目指す長崎ルートで実際に使う車両の開発に生かす。
フリーゲージトレインは、レールの幅に合わせて車輪の間隔を変えて走れる車両。新試験車両は4両編成で、「火の国」をイメージして赤を基調にした。炭素繊維強化プラスチックを使うなどして、1両当たり約2トン(4%)軽くした。
走行試験は20日から始める。新八代駅に新幹線と在来線をつなぐ軌間変換装置を設置した。新幹線と在来線を結んで走る実験は初めて。熊本―鹿児島中央間を走り、新幹線区間では最高時速270キロでの走行も試験する。
JR九州は走行試験と並行して実際に使う車両の開発にも着手。開業に向けて整備を進める。