米ロス近郊に慰安婦の少女像 300人が除幕式
【グレンデール=共同】韓国系米国人や在米韓国人の団体が、ロサンゼルス近郊グレンデールの市有地の公園に、第2次大戦中の従軍慰安婦の被害を象徴する少女像を設置し、30日、地元の市議会議員ら約300人が参加して除幕式が行われた。
像はソウルの在韓国日本大使館前にあるものと同じデザインで、少女がいすに座った姿。元慰安婦の金福童さん(87)は隣に腰掛けて像の手をさすり、式典後「ひどい過ちを繰り返さないよう、若い人たちがこの像から正しい歴史を学んでくれたらいい」と話した。
設置を推進したフリードマン市議は「像を設置しないよう(日本などから)圧力を受けたが、歴史と真実は否定できない」と強調。戦時中、米国の日系人が敵性外国人として強制収容された歴史を語り継ぐ活動をしている日系人団体の代表もあいさつし、元慰安婦への連帯を表明した。
慰安婦の碑は韓国系の人々が米国各地で熱心に設置を進めている。
ロサンゼルスの日本総領事館の広報担当者は「少女像設置は日本政府の考えとは相いれない。これまでの日本の取り組みを説明してきたが、結果的に設置されたことは極めて残念」と話した。