民主・小沢氏「米国人は好きだが単細胞」
「米国はなんでそんなに単純なのか。米国人は好きだが単細胞なところがある」。民主党の小沢一郎前幹事長は25日午前の自らが主宰する「小沢一郎政治塾」での講演で、自身の米国観についてこう語った。
発言は映画「戦場にかける橋」に登場する規律正しい英国軍人と対比する文脈で出た。
小沢氏はオバマ大統領についても「黒人大統領なんかあり得ないと思っていた米国で黒人大統領が誕生した。黒人が出たら必ず暗殺されるとのうわさもあるが、変化を強調したオバマを彼らは選んだ」と発言した。
同時に「米国人を利口とは思っていない」としたうえで「そういった意味の民主主義や、危機にあたっての国民の選択がきちんと実行されることについては非常に高く評価している」との認識も示した。
英国については、同映画で英国人捕虜が規律正しく隊列を組んで使役の現場に入ってきた場面を引き合いに、「祖国のために戦う軍隊も、自分たちの意思でつくりあげたものだから、守らないといけないというのが彼らの意識だ」と評価。「私は英国人は好きではない」としつつも「国は、自分たち自身の社会であり国でありルールであるという民主主義が徹底している」と語った。
一方で、昭和初期の旧日本軍にも言及し「捕虜になったとたんに軍事機密も全部話すなど、全く秩序のない烏合(うごう)の衆になってしまった。帝国陸海軍の規律が、天皇陛下の名を借りて、抑え付けられた結果だ」と指摘した。