有効求人倍率6年半ぶり高水準 2月、1.05倍
厚生労働省が28日発表した2月の有効求人倍率(季節調整値)は前月比0.01ポイント上昇の1.05倍と、2007年8月(1.05倍)以来6年6カ月ぶりの高い水準だった。改善は15カ月連続で、QUICKがまとめた市場予想(1.05倍)と同じだった。円安で輸出企業の業績が回復したことに加え、内需も好調なことから、製造業を中心に求人が増えた。
新規求人倍率は前月比0.04ポイント上昇の1.67倍と、1992年5月(1.67倍)以来21年9カ月ぶりの高水準だった。改善は3カ月連続。景気回復を受けて新規求人数が新規求職申込件数を上回る状況が続いた。2月は記録的な大雪で新規求職申込件数が大幅に減少したことも新規求人倍率の水準を押し上げた。
前年同月と比べた新規求人数(原数値)は7.1%増えた。業種別にみると、自動車や造船がけん引した製造業は19.9%増、職業紹介や労働者派遣業を含む「サービス業(他に分類されないもの)」は16.7%増、スマートフォン(スマホ)関連が伸びた情報通信業は6.2%増だった。
都道府県別で最も有効求人倍率が高かったのは愛知県の1.53倍、最も低かったのは沖縄県の0.62倍だった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕