東北薬科大、病院の取得決定 医療現場で薬剤師教育
東北薬科大学(仙台市)は11日、東北厚生年金病院の不動産を購入する契約を結んだ。土地と建物に約7億7000万円を投じ、2013年4月から大学の付属病院として発足する。薬学の単科大学が病院を持つのは全国初という。医師や看護師と薬剤師のチーム治療の推進が求められており、実際の医療現場での実習教育を充実させる。
来春に東北薬科大学病院として発足する。06年度に薬学部での薬剤師養成課程が6年制に改正され、教育充実のため病院の取得を検討していた。現在は複数の病院や薬局に実習を依頼している。高柳元明理事長は同日の記者会見で「薬剤師の実務を学べるモデル病院を作りたい」と述べた。
東北厚生年金病院は全国の年金福祉施設の売却などを進める独立行政法人が所有する。契約には現在の466病床の維持などの条件が付く。現在ある診療科や病院の職員の雇用も維持する方針。