長野・松本城で堀しゅんせつ 悪臭対策、150年ぶり
観光名所として知られる長野県松本市の松本城で、悪臭の原因や景観の妨げとなっている堀の泥を取り除くしゅんせつ作業が進んでいる。市の松本城管理事務所によると、江戸時代末期の1864年に周辺の村から人を集めてしゅんせつしたとの記録が残っており、約150年ぶり。
松本城には内堀、外堀など3つの堀があり、総面積は約3万5千平方メートル。落ち葉やコイのふんなどが、場所によっては水底から約3メートルの高さまで堆積し、水位が下がると水面上に見える所もあるという。
水中の生態系への影響などを考慮し、水を抜かずにポンプで泥をくみ上げる方法で実施。7月中旬から8月末にかけ、内堀の約1200平方メートルで堆積物を取り除き、問題がなければ堀全体での作業も検討する。
同事務所の土屋彰司所長は「今回の作業場所は、城が水面に映る見どころの一つ。観光客にきれいな状態で楽しんでもらいたい」と話している。〔共同〕