国管理の27空港、9割が赤字 12年度
国土交通省は18日、国が管理する27空港の2012年度の収支状況を発表した。国の一般会計からの繰り入れを考慮しない経常損益は、全体の約9割に当たる24空港が赤字だった。赤字空港は前の年度から1つ増え、空港を取り巻く環境がなお厳しいことを示した。
全体の赤字額は390億円で、11年度より約8%減った。格安航空会社(LCC)の新規就航で着陸料収入は伸びたが、東日本大震災で被災した仙台空港の復旧費などで営業費用が約9%増えた。
赤字額が最も大きかったのは179億円の羽田空港で、空港拡張に伴う償却負担や借入金の支払利息が圧迫した。民有地の借地料負担が大きい那覇空港は58億円、福岡空港は36億円の赤字だった。
減価償却費や支払金利を除いた収益力を測る指標でみると、羽田空港は666億円、新千歳空港は111億円の黒字だった。