近ツー、加賀電子に32億円で本社売却
近畿日本ツーリストは27日、東京都千代田区にある本社のビルと土地を加賀電子に32億円で売却すると発表した。2009年12月期まで3期連続で最終損益が赤字と業績が悪化しているため、ビル維持費負担を軽減するとしている。10年12月期に7億5千万円の売却益を計上する。
本社ビルは今年12月末までに譲渡するが、12年3月までは近ツーが賃借する。その後、本社は都内で賃貸オフィスを探す見通し。加賀電子は12年春以降に取得ビルを取り壊して、跡地に新本社ビルを建設。14年6月までに千代田区内の賃借しているビルから移転する。
一方、近ツーは厚生労働省に申請していた企業年金の減額について、同省から認可を得た。現役は約2割、退職者は約1割を減らす内容で、同社は6月1日付で制度改定する。業績不振が続く近ツーは年金減額で年20億円の費用を圧縮し、業績改善につなげる。
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