林業の循環 100年の計必要 新島俊哉氏
林野庁中部森林管理局長
意外なようだが近世以降で日本の森林が現在ほど充実したことはない。近年の林業は「間伐」中心だったが、戦時中の乱伐を補うなど戦後の植林の成果で全国の人工林は10齢級(樹齢46~50年)以上の成熟した木を切る「主伐」に適したものが5割を超えた。
しかし、喜んでばかりはいられない。樹齢の分布が10齢級を頂点とする釣り鐘形なのだ。林業にも木材産業にも一番まずいのは、かつてのように一気に木を切って再び低迷期...
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。
残り1064文字