東邦銀、太陽光発電に39億円融資 福島銀と共同で
東邦銀行は複数の金融機関による大型事業への融資(プロジェクトファイナンス=PF)を初めて組成した。再生可能エネルギー発電大手のユーラスエナジーホールディングス(東京・港)が福島県内で進める太陽光発電事業に、福島銀行と共同で39億円を貸し出す。PFの主幹事となるのはメガバンクが一般的で、東邦銀のような地銀が務めるのは珍しいという。
ユーラスは同県矢吹町と中島村にまたがる約28ヘクタールの敷地に、太陽光発電施設を建設中だ。設備容量は家庭などに送る交流電力ベースで8メガワットを予定する。
約5万枚の太陽光パネルを設置して来年3月に発電を始め、全量を東北電力に売電する。一般家庭約3千世帯分の電力を供給する計画だ。
総事業費48億円のうち39億円をPFで調達する。東邦銀が36億円、福島銀が3億円を融資する。
貸し出しを巡る他行との競合が激しくなる中、東邦銀は環境、医療分野の事業への融資に力を入れている。PFの組成には行内のノウハウの蓄積を進め、融資手法を多様化する狙いもある。