リベンジポルノに懲役3年以下の罰則 自民、法案提出へ
自民党は関係がこじれた交際相手の性的な写真や映像をインターネット上でばらまく「リベンジポルノ」の被害を防ぐ法案を今国会に提出する方針だ。画像を不特定多数に拡散させた場合に懲役3年以下の罰則を科す。公明党や野党にも賛同を呼びかけ、議員立法で提出し、成立を目指す。
ネットなどに第三者が撮影対象者を特定できる方法で、性的な画像を不特定多数に提供するなどの行為を「公表罪」と位置づけた。この場合、3年以下の懲役または50万円以下の罰金を科す。
性的な画像の不特定多数への拡散を狙って、無料通信アプリのLINE(ライン)などで特定の第三者に提供する「公表目的提供罪」は1年以下の懲役または30万円以下の罰金とする。どちらも被害者らの申し立てがないと起訴できない親告罪とする。
ネットのプロバイダー(接続業者)が被害者からの画像削除の申し出に迅速に対応できるようにもする。プロバイダー責任制限法は画像の発信者に削除への同意を照会し、7日たっても反論がなければ削除できるという規定があるが、この期間を2日に短縮する。被害者が告訴しやすい体制を整えたり、被害を未然に防ぐ啓発活動に取り組んだりする規定も盛り込む。
自民党は2月に特命委員会を設置し、対応策を検討してきた。