衆院選で集計ミス 仙台市青葉区、担当者が隠蔽工作
今月14日に行われた衆院選小選挙区の仙台市青葉区での開票作業で、市選挙管理委員会は27日までに、担当者が集計ミスを隠蔽するため、実際にはなかった976票を無効票などに水増し集計していたと発表した。50代の係長級男性職員が提案し、上司に当たる青葉区選管の選挙課長が了承していた。
架空の票を無効票と処理したため、選挙結果に影響はないが、投票数を操作することは公職選挙法に抵触するという。区選管の後藤秀一事務局長は「(故意の架空計上は)法的に処置が必要だ」と話し、県警捜査2課は「選管から相談は受けている」とし、捜査するかどうか検討している。
発表によると、投票結果を集計していた担当職員が、投票数が投票者数より976票少なかったことから、968票を白紙の無効票、8票を持ち帰り票としてそれぞれ水増し集計した。担当者は「確定投票者数との整合性を図るためだった」と選管に説明しており、当日、相談された選挙課長も了解していた。
実際は、別の担当者がミスで不在者投票と点字投票を二重計上していたため、投票者数を971人多く集計していたことが後の調査で判明、持ち帰り票が5票で、計976票が投票者数より少なくなった。〔共同〕