「リベンジポルノ」被害相談、15年は1143件 初の年間集計
復讐(ふくしゅう)目的に元交際相手らの裸の画像などをインターネット上に流出させる「リベンジポルノ」の被害相談が、昨年1年間で全国の警察に1143件寄せられたことが17日、警察庁のまとめで分かった。被害者の9割が女性で、6割近くが20代以下だった。ネット上で知り合い、会ったこともない相手に画像を送り、被害に遭うケースも出ている。
リベンジポルノを規制する私事性的画像被害防止法が2014年11月に施行され、年間集計の発表は今回が初めて。
相談内容(複数回答)は「画像を公表すると脅された」が最多の502件。「画像を所持されている・撮影された」が343件、「画像を送りつけられた」が245件、「画像を公表された」が188件だった。
被害者の性別は女性が1041人、男性が102人。年代別では20代が38%と最も多く、30代が22.5%。10代以下の未成年も19.5%おり、若い女性の被害が目立った。加害者は30代の23.1%が最多で、20代の22%が続いた。
被害者と加害者の関係は「交際相手や元交際相手」が6割以上を占めた。被害者が会ったこともない「ネット上だけでつながる知人、友人」が11.4%、配偶者と元配偶者が4.6%だった。
警察が加害者に画像の削除など警告や注意をしたのは544件。サイト管理者に画像の削除を依頼したのは67件。警察が摘発した276件のうち、私事性的画像被害防止法違反の適用は53件。他の容疑は刑法の脅迫や強要、児童買春・児童ポルノ禁止法違反などだった。