千葉銀など地銀6行、フィンテックで連携 共同出資会社を設立
千葉銀行や中国銀行(岡山県)など地方銀行6行は16日、共同出資会社を設立すると発表した。金融にIT(情報技術)を活用するフィンテック関連の研究開発会社を7月をメドに共同で設立。今後のフィンテック関連の投資コスト削減やノウハウ蓄積につなげる狙いだ。6行と基幹システムの開発などで連携する日本IBMも参加し、共同事業などを検討する。
2行のほかに第四銀行(新潟県)、伊予銀行(愛媛県)、東邦銀行(福島県)、北洋銀行(北海道)が参加する。東京都内に本社を置き、6行の行員が集まってIT関連の企画立案や開発などにあたる予定。出資額などは今後詰める。フィンテック関連でシステム開発が必要な際に、6行共同で投資することも想定する。
金融業界でフィンテック活用に期待が集まるなか、人材や資金が限られる地銀が手を組むことでメガバンクに対抗する。6行は勘定系などの基幹システムの開発・運営で連携したことを機に、「TSUBASA(翼)プロジェクト」の名称で様々な分野に連携を広げている。
当初は千葉、第四、中国の3行でフィンテック関連の研究会を作っていたが、3行が加わり会社を作ることにした。新規加入する北洋銀行は「他行と知見を共有しながら収益向上とコスト削減を目指したい」としている。翼プロジェクトには6行のほかに北国銀行(石川県)も名を連ねるが、今回は参加を見送った。