オリコンが「質の高いドラマ」を表彰する「第5回コンフィデンスアワード・ドラマ賞」が21日発表され、7月期の27作品の中から、日本テレビ系「家売るオンナ」が作品賞に選ばれた。

 北川景子主演、大石静脚本で、不動産会社を舞台にスーパー営業ウーマンの活躍を描いた。視聴者による「オリコンドラマバリュー」調査で最も高い支持を集め、有識者審査員の支持も最も高かった。小田玲奈プロデューサーは「家を売るってドラマチックだなと思って企画しましたが、少々現実離れした設定が視聴者にどうとらえられるのか正直心配でした。皆さんに面白がって観てもらえたんだと実感でき、本当にうれしいです」とコメントしている。

 各賞受賞者と受賞コメント(抜粋)は以下の通り。

◆主演男優賞 三上博史「遺産相続弁護士 柿崎真一」(日本テレビ系)

 「昨今、テレビ番組は規制が多く、かつて自分が演じた役も今ではできないものがあるくらいです。今回は深夜ドラマでもあり、そういったことを意識しすぎず、最大限の表現にチャレンジしました。こういうドラマを面白がっていただくことで状況は少しずつ変わっていくと思ったので、今回の賞は非常に価値のあるものだと感じています」。

◆主演女優賞 波瑠「ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」(フジテレビ系)

 「藤堂比奈子という役は非常に設定が難しく、理解をすり合わせるのに監督と何度も話し合ったほど苦労したキャラクターでした。チャレンジがすごく多かった作品で演じがいがありましたので、とてもうれしいです」。

◆助演男優賞 山内圭哉「HOPE~期待ゼロの新入社員~」(フジテレビ系)

 「役者として賞をいただくのは初めてなので本当にうれしいです。上司役の遠藤憲一さんは作品にいかにリアリティーを出すかをものすごく考えていましたし、主演の中島裕翔君には役者としての真摯(しんし)な姿勢に尊敬の念を感じるばかり。自分がいただいてもいいのかという逡巡は少しありますが、共演者やスタッフさんに感謝しながらこの賞をいただきたいと思います」。

◆助演女優賞 木南晴夏「せいせいするほど、愛してる」(TBS系)

 「エキセントリックなところばかりが取り上げられてしまう役柄でしたが、自分の旦那さんを純粋に愛して、それゆえに縛り付けてしまうという、共感できる1人の女性としてフラットに演じたつもりです。優香という役を魅力的にしてくださったのは、監督や視聴者の皆さんだと思っています」。

◆脚本賞 遊川和彦「はじめまして、愛しています。」(テレビ朝日系)

 「最近はけなされることが多い中、ほめられたので大変感謝しているし、少し照れくさくもあります。この作品は山田兼司プロデューサーから「子どもが幸せになるための特別養子縁組という制度をドラマにして、世の中に広く伝えたい」と熱心に提案されたことから始まりました。その熱い思いは脚本家としてドラマを作る価値をより感じることができますし、作品が成功するとも思いました」。

◆新人賞 石井杏奈 「仰げば尊し」(TBS系)

 「今年は賞をとることが目標でもあったので、とてもうれしいです。寺尾聰さんからはお芝居のことをたくさん教えていただきました。「台本を読んで最初に思った気持ちを貫き通してほしい」というアドバイスはとても勉強になりました。これからもその気持ちをちゃんと持っていたいですし、もっと強くなりたいと思っています」。