元プロレスラーのスタン・ハンセン氏(65)が、28日に68歳で亡くなった、かつての好敵手・阿修羅原(本名・原進)さんをしのんだ。同氏は29日(日本時間4月30日)、米テキサス州の自宅で「原は、ラグビー仕込みの胸板の厚いタフガイだった。私の全日本第1戦の相手で、千葉(木更津)で試合したんだ。とにかく殴っても蹴っても、ガンガン立ち向かってくる男で、彼を倒すには、全力でラリアットを打ち込むしかなかったよ」と、しみじみと話した。

 ハンセン氏と原さんは、80年代後半に全日本で熱戦を繰り広げた。同氏のラリアットを最も多く受けたのが原さんだといわれている。また、場外乱闘で、原さんがコーナーポストに誤爆し、頭部から顔面にかけて20針以上縫う大けがをしたのもハンセン戦。「まだ、若すぎるよ。ありがとう、原。安らかに眠ってください」と声を落とした。

 この日、原さんの故郷・長崎県諫早市内の小野斎場では葬儀がしめやかに営まれた。親族や、原さんの母校諫早農高のラグビー部の関係者ら約110人が参列し、盟友天龍源一郎を始めプロレス関係者らから40の供花が届けられた。